旬のもの やまめ 漢字では「山女魚」と書き、「渓流魚の女王」の異名を持つ「やまめ」。宮崎県では「えのは」とも呼ばれる。また、30センチ以上の大きさになると「尺やまめ」と呼び名が変わる。五ヶ瀬町を流れる波婦川など、水のきれいな河川に生息する渓流魚で、上流部では養殖も行われている。調理方法としては、塩焼きでおなじみだが、刺身やバター焼きもおいしく食べられる。甘辛く煮た甘露煮は、酒のつまみにもごはんのおかずにも最適だ。 日向夏 宮崎県が原産の「日向夏」。1820年に宮崎市の庭先で自生しているのが偶然に発見された。ゆずが突然変異したと言われている。果汁は酸味が強く甘さは控えめだが、白い内果皮にほんのりと甘みがあるため、一緒に食べると独特の風味が生まれる。また、内果皮をつけたままザク切りにし、砂糖やハチミツをかけて食べることも多い。ジュースやジャム、果実酒などにも用いられるほか、醤油やポン酢をつけて刺身のように食べることも。 水田ごぼう 串間市や西都市などでは、稲の収穫が終わった水田を利用して、冬季にごぼうを栽培。そこで獲れたごぼうは「水田ごぼう」を呼ばれている。普通のごぼうよりもやや短いが、収穫後、乾燥防止とアク抜きのためにすぐに水に浸すため、色も白く柔らかいごぼうとなる。また、ひと手間かけてあるため、調理時にはアク抜きが不要で扱いやすい。さっとゆでるだけでもおいしく食べられる。から揚げにした後、酢に漬け込む「ごぼう南蛮」も人気料理だ。