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寒さ厳しい2月の小樽で10日間だけ開かれる、雪と氷でつくられた幻想的な「あかり」のイベントがあることをご存じ? じっくり眺めて、そして、歩きながら楽しめる。「小樽雪あかりの路」のマストポイントをガイドします。
1999年に始まって以来、毎年開催されている「小樽雪あかりの路」は、2018年の2月で20回目を迎える。小樽を代表する観光地・小樽運河と、鉄道跡地の手宮線(てみやせん)の2カ所をメイン会場、朝里川温泉を準メイン会場としているが、小樽市内の学校や商店街など、さまざまな場所も会場となり、10日間の会期中は街全体にやわらかなあかりが灯る。会期中、会場を訪れる人は50万人、ボランティアスタッフは2000人を超える。「人のぬくもり」を大切にし、もてなされる側・もてなす側どちらも主役のイベントだ。取材・文/相馬 りえ 投稿/2015年 10月北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(やましろ えいたろう) 山城 栄太郎さん
JR小樽駅から徒歩約8分。小樽雪あかりの路メイン会場のひとつ、手宮線会場がある。1881年、日本で3番目に、北海道では最初に鉄道が開通した場所だ。1985年に廃線となり、現在では貴重な鉄道遺構として残存する。「イベント会期中に雪を掘り起こすと、線路や信号、遮断機が姿を現します。かつては経済発展のために物を運んだり人が通ったり、そういった歴史の重みを感じながら雪のオブジェを眺められる、厳かでスピリチュアルな会場だと思います」。また「手宮線会場は、たくさんある会場の中でも特に静か。不思議なくらい静かで、車の音や街の雑踏がほとんど聞こえません。来場者の話し声と、雪の上を歩く『ギュッ、ギュッ』という足音だけが聞こえる感じです」と山城さん。忙しない時代の中で、喧騒から離れ、自分とゆっくりと向き合える静かな会場だ。
小樽を代表する観光地・小樽運河も雪あかりの路のもうひとつのメイン会場だ。小樽運河は大正時代後期、北の玄関港として栄えた小樽港の船からの荷揚げ用に造られた。会期中、散策路には雪の手づくりオブジェ、そして、運河の水面にもキャンドルのあかりが灯り、運河全体が幻想的な雰囲気に包まれる。この運河の水面に浮かぶあかりも、電気ではなく、ろうそくによるものなのだと山城さん。「ニシン漁で使われたガラスの浮き玉は、小樽の歴史を象徴するアイテム。あえて水に浮かべる浮き玉の中にもろうそくを灯しました。ろうそくの火が消えたり、ガラスが割れたりすることもありますが、それも全部手作業で修繕などします」たくさん並ぶオブジェのひとつ一つを細かく見て回るのが手宮線会場だとすると、運河会場は景色を眺めて楽しめる会場とのこと。もともと小樽運河が持っている雰囲気が魅力的ゆえ、このイベントではその魅力を後押しする演出を心がけているようだ。
さて、会期中、小樽市内の町内会や各種団体をはじめ、海外数カ国からもボランティアスタッフが集う。その数、なんと延べ2000人超。作業内容はスノーキャンドルやオブジェの作成はもちろんのこと、約12万本のろうそくの点火と消灯ならびに撤去、さらには使用済みろうそくの再生、と多岐にわたる。まさに、ボランティアの支えなくしては成り立たないイベントだ。長い経験上、雪あかりの路のボランティアで一番難しかったことは“会場リーダー”だと山城さんは言う。時に思い思いのスノーオブジェを製作し始めるスタッフなど、さまざまな意思や背景を持ったメンバーにイベント会場のコンセプトや統一感を理解してもらうには、対話力と忍耐力が必須。「ボランティアの方にも『やって良かった』という満足感を得て帰ってもらいたい。リーダーは、1日15~20人のスタッフに指示を出す役割を担っていますが、掛ける言葉や指示の仕方が重要だと思っています」山城さんら実行委員会が目指す雪あかりの路は“おもてなしする・おもてなしされる、すべての人が主役のイベント”。来場者も製作者も、時には静かな会場で物思いにふけりイベントを楽しむ。国籍や肩書き、立場を超えて、優しく灯ったあかりが人と人の心をぐっと近づけるイベントなのだ。
準メイン会場の朝里川温泉は、市街地から車で約20分。複数の宿泊施設を有する温泉街として、またウインタースポーツのスポットとして有名だ。会場のほぼ真ん中を流れる朝里川の川面にも、たくさんのあかりが灯る。目を凝らしてみると、川面の石の上、こんもり丸く積もった雪のひとつ一つにキャンドルが。「雪あかりの路というイベント名は、小樽出身の作家・伊藤整の詩『雪明かりの路』にちなんで命名されました。その詩には、伊藤整が、駅から家に帰る途中の風景が描かれているのですが、その風景が現在も留まっているのが、朝里川温泉会場だと思います」朝里川温泉会場は自然を感じられる、一番“絵になる”会場だ、と達人。この会場には毎年多くのカメラマンが訪れ、人気の撮影スポットとなっている。毎年、雪あかりの路と併催している「愛のフォトコンテスト」のグランプリ作品が2年連続でこの会場を撮影したものが選ばれているほどだ。
真っ白な雪の中のやさしいキャンドルのあかりが来場者の心をほっとさせるこのイベント。しかし、開催時期は極寒の2月、防寒対策は必須だ。「もこもこのダウンジャケットを着てきても、足、耳、手、頭の防寒対策は疎かという方がたくさんいます。手袋、帽子、防寒靴はマストアイテムです。さらに、上半身だけでなく、パンツ部分も防寒着を着用されることをおすすめします」小樽は坂道が多い街。「会場内、段差がついているところも多いですし、滑りやすいです。たまにハイヒールを履いて来る女性がいますが、滑って危険です。毎年滑って転倒する人は大勢います。どうか靴は雪用のものを履いて来て下さい」と、山城さんは足下のケガ対策も呼びかけている。2018年の開催期間は2月9日(金)から18日(日)。北海道の寒さが一番厳しい季節だ。しかし、それゆえに空気は澄みわたり、幻想的な雰囲気の街を心ゆくまで楽しめる。どうか、暖かな服装で“特別な冬の小樽”を訪れてもらいたい。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
小樽雪あかりの路は、「レトロでシック、大人のイベント」というイメージが強いかもしれないが、子どももたくさん来場する。会期中は、子どもと大人が一緒に楽しめる特別プログラムも多数用意されている。
小樽雪あかりの路に参加して、冷えた体を温めてくれる料理を提供する飲食店、達人おすすめの3店を紹介。
小樽雪あかりの路では、オフィシャルイベントの他にも、小樽市内の商店街や博物館などが主催のイベントもたくさん併催される。
小樽雪あかりの路は、小樽市内の至るところが会場となり、どこを散策しても楽しめる。ここでは、メイン会場へのアクセスをご紹介。【開催日時】2023年2月11日~18日 17時~21時
新千歳空港から高速道路(新千歳ICから小樽IC)を使用し、約84キロ。約手宮線会場へは約1時間15分、運河会場へは1時間10分。
新千歳空港から快速エアポートで約1時間10分。JR小樽駅下車。手宮線会場へは徒歩約8分、運河会場へは12分。
札幌駅前ターミナルから高速バスで約1時間で小樽駅前ターミナルに到着。
準メイン会場の「朝里川温泉」は、小樽市街地から約7キロほど離れているため、冬場は車でアクセスするのが得策。小樽運河から道道17号線を経由し、約15分の道のりだ。
新千歳空港から高速道路(新千歳ICから朝里IC)を使用し、約80キロ、約1時間。(メイン会場から)小樽運河から道道17号もしくは桜町本通を経由、約7キロ、約15分。小樽レンタカーを最安値で予約できます!
天狗山会場からの夜景
JR小樽駅から車で約17分、小樽のシンボル的な存在の天狗山。山麓から山頂まで約4分で到着するロープウエイが運行しており、山頂は絶好のビューポイントだ。特に、宝石箱をひっくり返したようなキラキラ光る夜景は 「北海道三大夜景」と言われている。小樽の街に手づくりのあかりが灯る雪あかりの路の会期中は、またひと味違う夜景が広がることだろう。
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