築200余年。長崎の花崗岩を使用した橋は国内でも珍しい

文化7年(1810)に完成し、洪水にも流されることなく現役の橋として野鳥川に架かっています。石造のアーチ橋で、長さ17.9メートル、幅4.6メートル。それ以前は木造の橋が架かっていたのですが、大洪水のたびに流されていました。
その頃、長崎の警備をしていた秋月藩8代目藩主・黒田長舒(くろだながのぶ)は、長崎で見た「眼鏡橋」と同じものを架橋したいと熱望しました。長崎から石工を呼び寄せて始まった架橋工事でしたが、不幸にも橋は完成直前に崩壊し、病床にあった長舒は橋の完成を見ることなく逝去します。その2年後、慎重を期して工事は再開され、さらに翌年ついに橋が完成。渡り初め式では、悲願の橋を見ることができなかった長舒を思って、家臣や領民が涙したといいます。
花崗岩を使用した橋は国内でも珍しく、県指定有形文化財(建造物)です。
【所在地】
福岡県朝倉市秋月
【電話番号(問い合わせ)】
0946-22-0001(朝倉市教育部文化課)
【交通】
甘木観光バス(秋月線・秋月野鳥行き)「目鏡橋」停留所そば
【駐車場】
あり(有料)
⇒達人コラム「福岡・秋月 筑前の小京都、秋月城下を散策」