
「阿蘇山ロープウェー」の再建が、2020年度の運行再開を目指して始まります。同ロープウェーは、2016年の熊本地震や阿蘇中岳の爆発的噴火で被災。昨年10月から全面解体を進めていました。
再建計画では、駅舎の屋根を強化し、山頂側駅舎の地下に避難待機所を設置するなど、防災機能を向上。ゴンドラはこれまでの1両運行(定員91人)から、2両連結運行(定員計56人)へと変更します。
新たなロープウェーは延長約840メートルで、2両連結のゴンドラ2台が交互に動く複式単線交走式。ゴンドラの幅よりも広い間隔で敷設された2本のロープで支えることで風による横揺れを軽減し、ロープ自体が動くため火山ガスによる劣化速度も緩やかになります。同方式での連結運行は全国初です。
駅舎は山麓側と山頂側のいずれも鉄筋コンクリート造り2階建て。阿蘇中岳の爆発的噴火では天井に穴が開いたことから、屋根は直径50センチの噴石でも貫通しない基準に設計しています。山頂側には阿蘇の眺望を楽しむことが出来る屋外カフェテラスも新設。 入口はエアーカーテンで火山ガスの侵入を軽減します。