復興へ向け歩む熊本城の近くに梅の香りが……

今年も熊本城にある梅園の梅の花が咲き始め、ほのかに香っている。地震の影響で飯田丸梅園は一般公開されていないが、三の丸跡の「旧細川刑部邸(きゅうほそかわぎょうぶてい)」北側にある梅園が、平成29年(2017)3月5日(日)までの期間限定で一般開放されている。
旧細川刑部邸の庭園は、春は梅の花、秋は紅葉の名所としても知られている。北側にある梅園では、手入れされた紅白の梅の木が40本ほど並び、花の蜜を求めて飛び回るメジロなどの姿を見ることもできる。
当時の熊本藩主・細川忠利の弟である興考(おきたか)が正保3年(1646)に2万5千石を与えられて興した旧細川刑部邸は、平成5年(1993)に熊本市東子飼町(現在)から熊本城三の丸跡に移築されたもの。江戸時代の造りを残した建坪300坪の大名邸宅で、全国有数の上級武家屋敷としての格式を持つことから、熊本県の重要文化財に指定されている。
熊本の一日も早い復興を祈り、熊本城や飯田丸の梅園も近くで愛でられる日を心待ちにしながら、ぜひ現地へ足を運んでほしい。