
熊本市現代美術館では、平成28年(2016)10月8日(土)~平成29年(2017)1月9日(月・祝)に「ジブリの立体建造物展」が行われる。
1985年からたくさんのアニメーション作品を発表し、子どもから大人まで幅広い世代にファンを持つスタジオジブリ。作品にはドラマが起こる舞台として、魅力的な建物が描かれている。
「油屋」(「千と千尋の神隠し」)をはじめ、「カルチェラタン」(「コクリコ坂から」)、「ラピュタ城」「ハウルの動く城」、「グーチョキパン店」(「魔女の宅急便」)など、どれも印象的で、どこかに実在していそうな存在感のある建造物がデザインされてきた。いずれも現実の世界の注意深い観察から、登場人物の生活、時代などを想定して生み出され、物語に引きこむものばかりだ。
今回の展覧会では、出発点となった「風の谷のナウシカ」から「思い出のマーニー」まで、美術ボード、美術設定といった制作資料や、代表的な建造物の立体表現などを公開する。また、10月8日(土)17時から18時30分には、スタジオジブリから講師を迎え、レクチャーも開催予定。
4月に大きな地震を経験した熊本。多くの建物が被害を受け、そこで生活する人々の心にも影を落とすことになった。そんな今こそ、スタジオジブリの作品に宿る「生きる力」に触れ、日常を取り戻すきっかけにしてほしい、と九州で初めて開催される同展。熊本の復興を願い、会場に足を運ぼう。