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阿蘇内牧温泉の“いま”を現地から紹介(その2)
【投稿日】2016年07月28日(木)| 熊本発
九州の元気を、現地から紹介する

7月22日(金)に、梅雨明けの日差しが強い中、阿蘇の内牧温泉を訪れた。
福岡市内から九州自動車道で熊本インターチェンジで降りて大津方面へ向かったが、現在も通行止めの箇所があり、内牧温泉へは阿蘇ミルクロードから通行が可能。この日は平日の金曜にもかかわらず若干の渋滞が生じていたが、むしろ阿蘇外輪山を眺めながらゆっくりと運転でき、助手席ではシャッターチャンスが多かった。
もちろん道中には、ビニールシートに覆われている民家や、まだ経営準備が整っていない宿などもある。また、阿蘇の外輪山には地震の影響で、緑の山肌からむき出しの地肌がのぞくところも見られた。
旅館「湯の宿 入船」を15時過ぎに訪れると、他2組の宿泊客と同時に到着。中庭の鯉を眺めつつ、阿蘇の現状を聞くことができた。
「地震直後に比べれば、お客さまは戻って来てくださっています」と語るのは、入船の女将さんだ。「国から支援が出る話が出て、ふっこう割の話もあり一時期は予約がすごく増えました。でもその後、『クーポンが取れなかった』などの理由でキャンセルも後を絶ちません……」と、厳しい状況について教えてくれた。

しかし、女将さんの顔は決して暗くない。家族経営の宿では、夕食メニューに手書きのあたたかなメッセージが添えられ、阿蘇の水で育った自家製野菜は味が濃く甘みがある。日帰り入浴客の姿も後を絶たず、3種の源泉から流れ出る湯は、地震前と変わらず止めどなく湯舟に流れ込んでいた。
まだまだ完全な復興までは時間がかかりそうだが、現地の人々の元気と自然のエネルギーは変わらない。美しい自然と、阿蘇の人々の強さを、ぜひ体感しに訪れてほしい。
【住所】
阿蘇内牧温泉
熊本県阿蘇市内牧
【交通アクセス】
福岡方面から
・九州自動車道「熊本インターチェンジ」から阿蘇ミルクロード経由で約1時間
・大分自動車道「玖珠インターチェンジ」から国道387号、国道212号経由で約1時間30分