1. 仮設商店街「いくばい益城笑店街」で再スタート

仮設商店街「いくばい益城笑店街」で再スタート

【投稿日】2017年07月13日(木)| 熊本発

昨年(2016)の熊本地震で2度も震度7に見舞われた益城町。地震後、仮設商店街「益城復興市場・屋台村」「益城テクノ笑店街7」が誕生し、今年(2017)1月、「いくばい益城笑店街」がオープンしました。同商店街で再起を目指す「きやま食堂」を訪ねました。

▲県道28号沿いにある「いくばい益城笑店街」。食事処や美容院、整体院、文具店など、地元で被災した全7店舗が出店しています。


仮設商店街「いくばい益城笑店街」にある「きやま食堂」は、店主の中島泰司(やすし)さんと店長の岩崎すえみさんが2人で切り盛り盛りする食事処。定食から、麺類やおつまみまで豊富なメニューが人気を集めています。



▲全メニュー700円以下とリーズナブルな価格も魅力の「きやま食堂」。


約40年前から、町内で唯一の合鍵専門店を営んできた中島さん。岩崎さんは、昼間は地元スーパーで働き、夜は経営するスナックを切り盛りしていたそうです。そんな中、熊本地震が益城町を襲います。合鍵専門店を併設していた中島さんの自宅は全壊(後に解体)。スナックも店舗内側の壁が損壊し、営業が困難な状況になりました。

「頭が真っ白になって、やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、何も手につかない状態でした」と岩崎さんは振り返ります。また、「震災の心労で体重が20キロ落ちました」と中島さん。しばらくは日々を生きることに精一杯でしたが、地震から半年が過ぎ、そろそろ何か始めなければと思っていた矢先、地元の商工会から仮設商店街への出店案内が。一時期、合鍵専門店とともに町内で定食屋を営んでいた経験を生かし、2人は食堂で再出発することを決意しました。



▲人気メニューの一つ「チャンポン」。野菜や魚介類など、具材たっぷりでボリュームも満点。


オープンから約半年―。益城町に長期滞在中の解体業者やボランティアスタッフ、仮設住宅で暮らす地元の人など、店には連日たくさんのお客さんが訪れます。中には、朝・昼・晩と1日に3回通う常連客も。そんなお客さん達のために、岩崎さんは毎朝5時に店を開け、朝食を準備します。



▲関西の中華料理店で修業した経験を持つ岩崎さんが料理を担当。酢豚やエビチリ、天津飯など中華メニューもおすすめです。


お客さん同士の交流も生まれ、店内はアットホームな雰囲気に。いつも明るい笑い声が響き渡っています。「お客さんがカウンターを設置してくれたり、不要な椅子を持ってきてくれたり。皆さんに助けてもらいながら何とかやっている感じですね」。2人は声を揃え、周囲への感謝を口にします。



▲テーブル席とカウンター席を備えた明るい店内で、思い思いに食事やお酒を楽しむ常連客。一人でも気軽に立ち寄れる雰囲気です。


益城町の復旧・復興への道のりは遠く、震災から1年以上経過した現在も中島さんは自宅敷地内に設置したテントで暮らしています。自宅の再建時期も未定ですが「いずれは敷地内に店舗を建て、食堂と合鍵専門店の2本柱でやっていけたら」と話してくれました。仮設商店街で復興への一歩を踏み出した2人。これからも前へと歩み続けます。



▲店主の中島泰司さん(右)と店長の岩崎すえみさん(左)。毎日のように通ってくれるお客さんのために、オープンから約半年、1日も休まず営業を続けています。

■きやま食堂
【メニュー例】
・朝食定食 300円~
・チャンポン 580円
・日替わりランチ 480円
・酢豚定食 600円
・焼き魚定食 550円
・馬肉カレーうどん 480円

【営業時間】
7時~14時30分(朝食は10時まで)、17時~21時

【定休日】
不定休

【住所】
熊本県上益城郡益城町木山405-1「いくばい益城笑店街」内

【交通アクセス】
・熊本交通センターから御船行き産交バスで約50分、木山上町下車すぐ
・熊本空港から車で約15分
・九州自動車道益城熊本空港インターチェンジから車で約10分

【駐車場】
あり(30台/共同)

【電話番号(問い合わせ)】
090-1511-9814


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【投稿日】2017年07月13日(木)【投稿者】たびらい編集部

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