1. 俳優・佐藤健と熊本城「るろうにほん 熊本へ」

俳優・佐藤健と熊本城「るろうにほん 熊本へ」

【投稿日】2017年05月09日(火)| 熊本発

俳優の佐藤健さんが熊本県内を巡り、熊本の魅力を紹介した書籍「るろうにほん 熊本へ」が平成29年(2017)4月に発売された。

「るろうにほん 熊本へ」の発売記念記者会見にて

平成28年(2016)4月の熊本地震から約4カ月後、佐藤さんが県内の工房、農家、神社、カフェなどを取材し、各地で出会った人々との対談が収録されている「るろうにほん 熊本へ」。売り上げの一部が、熊本の地元自治体に寄付されるそうです。書籍を企画した佐藤健さんに話を聞きました。

======================================

熊本は、映画『るろうに剣心』の撮影で何度も訪れたことがあり、僕にとっても縁の深い場所です。地震後に被災地へ炊き出しに行った際、地元の方に観光客が激減して困っていると聞いて、自分にできることはないかと考えました。大変な時期だからこそあえて少しでも多くの方に熊本へ足を運んでもらいたくて、熊本の素敵な場所や美味しい物を紹介する本を作れたらと思ったんです。

熊本市内の書店で、熊本城の石垣に見立てた寄せ書きにメッセージを残す佐藤さん
―熊本に観光客を呼び戻したいという佐藤さんの気持ちが込められているんですね。今回、熊本を旅してみてどんなことを感じましたか?

自然の景色が素晴らしく、食べ物も美味しくて、出会った人たちも魅力的な人ばかり。「熊本はこんなに素敵な場所なんだ」と改めて実感しましたね。今回、あか牛生産者が経営する農家レストランなども訪れたのですが、食材が育まれた場所で味わえる幸福はなにものにも代えがたいと思います。当然ですが、東京では味わえませんし、たとえ食材が手に入ったとしても、あの環境までは絶対に用意できません。山の中だったり、目の前に田んぼが広がっていたり、海のそばだったり…と、それぞれの場所がありのままの自然のなかにあるんです。特に気に入ったのが、南阿蘇鉄道の無人駅にあるカフェ。またいつかプライベートで訪れてみたいですね。

あか牛生産農家の牛舎で餌やりのお手伝い(阿蘇郡産山村)
―取材で印象に残っていることはありますか?

震災で大変な時期だし、旅に出る前はいろいろ心配もありましたが、みなさんがとにかく前を向いて乗り越えようとしていて、その強さに逆に気持ちが救われましたね。それと、熊本のみなさんにとっての熊本城の存在の大きさに驚きました。熊本城の被災にみなさんが同じように心を痛めていて…。郷土に対する愛情を強く感じて、胸が詰まりました。同時に、そこまで誇れる存在があるということ自体が新たな発見で、うらやましくもありました。

雨の中、被災した熊本城を訪問
今回旅したのは本当に素敵な場所ばかり。この本を読んでくださった方が、熊本を訪れるきっかけになればと思います。まずはこの本に載っている場所を起点に、訪れて、味わって、経験してみてください。そして、その先でみなさんがまだ見ぬ素敵な場所を見つけてくれたら、より嬉しいですね。

熊本地震からちょうど1年後に発売された

【投稿日】2017年05月09日(火)【投稿者】たびらい編集部

今、この宿、見られてます

×