父娘の悲劇の伝説が残り、子宝や安産の神として知られる

球磨川沿いを走る県道304号の途中に、ひっそりとある無人の神社、「柴立姫神社(しばたてひめじんじゃ)」。子宝や安産、下半身の病気、婦人病の神として知られる。
名前の由来には悲劇的な伝説がある。その昔、公家の父と娘がこの地を旅していた時のこと。疲れ果てていた親子は、休んでいる時に、あろうことか親子で一線を越えてしまう。すると娘はみるみる元気になった。翌日、歩き疲れた娘は「また元気になるよう私を……」と父に懇願。前夜の出来事で自責の念にかられていた父は、この言葉に怒り、娘を切り捨ててしまう。哀れに思った村人がお堂を建て、娘の霊をなぐさめたところ、婦人病や下半身の病気が治ったという。
人吉市内から柴立姫神社までは少し距離があるので、訪れる際は車で行くのがおすすめ。