“ペーロン”とは、白龍の中国読み“パイロン”がなまったもの。「長崎ペーロン」は紀元前300年ごろの中国の戦国時代の政治家・屈原(くつげん)の霊を弔うために、人民がちまきを作って川に投げ、龍船(白龍)で競漕したのが起源とされる。長崎にペーロンが伝わったのは明暦元年(1655)。長崎在留の唐人たちが、荒れた海を鎮めようと艀船(はしけぶね)を集め、長崎港で競漕したことに始まる。現在は長崎の夏の伝統行事として、7月下旬に「長崎ペーロン選手権大会」が開催されている。長さ約14メートルの船に26人の漕ぎ手が乗り、太鼓とドラの拍子に合わせて往復1150メートルを競漕する。