
熊本県南端、鹿児島県との県境に位置している亀萬酒造。創業1916年、天然醸造として日本最南端の日本酒の醸造元です。
熊本県初のオリジナル米酒の華錦や、米酒最高峰の山田錦などを掛け合わせた酒造用好適米と、ミネラルを多く含む軟水を取り入れた品質の高い清酒を製造しています。
日本の地中海とも呼ばれる温暖な日差しと、自然豊かな土地に恵まれていますが、酒造りにはギリギリの環境。そこで亀萬酒造は、もろみを仕込む際に大量の氷を加えて湿度を調整する『南端仕込み』という独自の方法を用いています。

さらに杜氏であり4代目の竹田瑠典さんは、新たに米作りからの日本酒醸造に着手。仕込み水と同じ水源の水で米を育て、その米で日本酒を造るという他の酒蔵と異なる個性を発揮しています。1年かけて酒造りに着手する酒蔵はなかなかいないのだそう。
ふわっと米のあまみの後に、深い味わいが口いっぱいに広がる日本酒は、料理にも相性抜群。なかでも世界に誇れる日本酒として「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019」のプレミアム純米部門で最高金賞を受賞した「萬坊」はぜひ。吟醸香がほんのりと香り、すっきりとした飲み心地です。