文化財修復現場で、初めて無人重機が使われる

熊本地震により石垣が崩れるなど大きな被害を受けた「飯田丸五階櫓(いいだまるごかいやぐら)」。昨年応急工事として櫓倒壊防止のため、鉄骨の支えを設置していましたが、石垣直下の部分は石材の落下が懸念され危険な箇所です。安全に作業を行うために石材回収作業を遠隔操作による無人施工にて行っています。6月中旬頃には崩落石材の回収が完了予定となっています。

飯田丸五階櫓は、飯田丸の南西隅にあった櫓。西南戦争前に破却されたが平成17年(2005)に木造復元によって再建されました。熊本地震で被災しましたが、かろうじて一筋の石垣で支えられているその姿は「奇跡の一本石垣」と呼ばれ、被災した人々を勇気づけています。
現在、天守閣周辺の本丸や飯田丸五階櫓周辺の竹の丸などへは立ち入りができませんが、二の丸広場や加藤神社、その周辺から、天守閣や櫓等の見学は可能です。また熊本市役所14F展望ロビーより、作業の様子も見ることができます