“幻の滝”へと続く五家荘最長の吊橋

「梅の木轟(とどろ)公園」には、五家荘最長である長さ116メートルの吊橋がある。補助ロープや支柱を使用しないPC吊床版の橋としては、日本有数の長さを誇り、55メートルの高さがあるため、まるで空中に浮かんでいるのではないかと錯覚してしまう。
橋上から谷底を見下ろすと足がすくむが、壮大なスケールの渓谷美が広がる。特に紅葉の時期には、鮮やかに染まった渓谷と吊橋のコントラストが際立つ。
吊橋を渡って遊歩道を10分ほど歩くと、落差38メートルの優美な滝「梅の木轟」が姿を現す。古くから滝の存在は知られていたが、地形が険しく人目に触れることが少なかったため、“幻の滝”と呼ばれていた。平成元年(1989)に梅の木轟公園に吊橋が架けられたことで、この滝を気軽に鑑賞できるようになった。