夕日の名所として知られる西海岸にある天草最古の名湯

“天草の奥座敷”と呼ばれる下田エリアは、天草下島の西海岸に位置する温泉地「下田温泉」として知られる。下田温泉は天草最古の温泉といわれており、700年ほど前に一羽の白鷺(さぎ)が傷を癒やしているところへ近付いてみると、温泉が湧き出していたという言い伝えが残る。無色透明のやわらかな湯は、炭酸水素塩泉・塩化物泉。温泉地として、観光省の国民保養温泉地にも指定されている。
絶景の夕日が楽しめることで人気の天草西海岸は、明治40年(1907)に歌人の与謝野寛(鉄幹)や北原白秋ら5人が旅をして、その様子を『五足の靴』という紀行文で発表したことでも知られる。
そんな歴史ある温泉街には、十数軒のホテルや旅館、民宿が立ち並んでいる。特産品の天草陶石を使った石畳の道があり、湯上がりには海岸沿いの温泉街を散策するのがおすすめだ。