かつて京都御所に建っていた建築物を移築

水前寺成趣園の正面入り口から入るとすぐ右手に、風雅な茅葺の建物が見えてきます。もともと京都御所にあった建物で、戦国時代に細川家中興の祖といわれる細川幽斎が、八条宮智仁親王(後陽成天皇の弟君)に、古今和歌集の解説の奥儀を伝授した場所であることから、この名前が付きました。長岡京市への移築を経て、大正元年(1912)に現在の場所へ移築。平成22年(2010)に修復事業が完了。現在では一般公開されています。
落ち着いた書院づくりの屋内では、床の間の壁を覆う桐の紋や、二の間の書院棚の先に総漆塗りの火燈窓(かとうまど)など、400年以上過ぎても色あせない往時のきらびやかな面影を見ることができます。また、湖畔に佇む古今伝授の間内部から眺める庭園は絶景です。
お茶とお菓子をいただくことも可能で、細川家秘伝の伝統菓子「加勢以多(かせいた)」を復元したお菓子はぜひ味わいたい逸品です。
【住所】
熊本県熊本市中央区水前寺公園8-1
【電話番号(問い合わせ)】
096-383-0074(水前寺成趣園)
【交通】
九州新幹線・鹿児島本線熊本駅からJR豊肥本線で約20分の新水前寺駅下車、徒歩約15分/九州自動車道・熊本ICから国道57号経由約8キロ(約15分)
【営業時間】
9時~17時
【定休日】
12月30日・12月31日
【利用料金】
椅子席550円、座敷席650円
※いずれも抹茶・菓子付き
【駐車場】
なし(周辺に有料駐車場あり)
【設備】
トイレ、食堂、売店、自販機
【備考】
駐車場は水前寺公園すぐ横にあり(普通車1日500円)、ほか数カ所
⇒達人コラム「熊本・水前寺公園。湧水あふれる庭園を歩く」