1. 富士山を祀る富士山本宮浅間大社

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

富士山を祀る富士山本宮浅間大社

  富士山とともにユネスコの世界文化遺産に登録された富士山本宮浅間大社(ほんぐうせんげんたいしゃ)は、噴火する富士山を鎮めるために富士山を御神体として祀ったのが起源。全国の浅間神社の総本宮だ。

富士山本宮浅間大社の境内は桜の名所でもある

  富士山一帯は、平成25年(2013)に「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」としてユネスコの世界文化遺産に登録された。富士山を北に仰ぎ見る静岡県富士宮市には、構成資産の山宮浅間神社(やまみやせんげんじんじゃ)や人穴富士講遺跡、白糸ノ滝などがある。特に大きな存在なのが富士山本宮浅間神社だ。富士山を御神体として祀ったのが起源の神社で、木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)を主祭神とする。全国に1300あまりある浅間神社の総本宮であり、富士山八合目以上を御神体として管理している。武家による信仰も篤く、源頼朝、北条義時、武田信玄・勝頼親子、徳川家康らの崇敬を集めてきた。徳川家康が寄進造営した本殿や楼門などが残る。

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富士山信仰の総本宮「富士山本宮浅間大社」

富士山を仰ぎ見て立つ、富士宮本宮浅間大社

  富士山本宮浅間大社へは、富士宮駅から歩いて10分ほど。朱塗りの鳥居の前に立つと、右手には美しい富士の姿が見え、富士を望む一等地にあることが分かる。楼門をくぐると浅間造りの本殿が立つ。慶長9年(1604)、徳川家康は関ヶ原の戦いに勝利した御礼として、境内の建物の数々を造営し、整備した。現存する本殿や拝殿、楼門などは当時のもので、主祭神の木花之佐久夜毘売命を祀る本殿は国の重要文化財に指定されている。富士山の八合目以上を寄進したのも家康だといわれている。
 毎年5月4日~6日には、源頼朝が富士の巻狩の際に流鏑馬を奉納したことにちなんで、やぶさめまつりが行われる。境内のしだれ桜は武田信玄の寄進とされ、「信玄桜」の名で親しまれている。境内には約500本の桜の木が植わり、春は桜の名所としてにぎわう。
 境内東側にある湧玉池(わくたまいけ)は、富士山に降った雨や雪解け水が地下水となり、溶岩の間から湧き出て池になったもの。古来、富士山に登る人々は、まず湧玉池で禊をしてから山に入った。湧玉池の水温は年間を通じて約13度。こんこんと水が湧く池は透明度が高く、泳ぐ魚やそよぐ水草がよく見える。清らかな水の眺めに癒されるスポットだ。

古くから信仰や修行として盛んだった富士登山

富士登山の様子が描かれた絹本著色富士曼荼羅図(一部、非公開)

  富士山は古来、浅間神社の御神体として崇められてきた聖地で、多くの霊場や行場がある。富士登山は平安時代末ごろから始まったとされ、江戸時代には団体で登山する「富士講」が人気となり、多くの人が富士山を訪れるようになった。
 富士山本宮浅間大社が所蔵する絹本著色富士曼荼羅図(けんぽんちゃくしょくふじまんだらず)には、昔の富士登山の光景が細かく描かれている。室町時代の作と考えられているこの曼荼羅図からは、当時すでに信仰としての登山が盛んに行われ、登山の様式もある程度整っていたことがうかがえる。残念ながらこの図は非公開。富士山本宮浅間大社のホームページなどでしか見られない。
 富士宮市の富士宮口から登った富士山頂には、富士山本宮浅間大社の奥宮が立っている。

ご当地グルメの人気者「富士宮やきそば」

モチモチの麺がおいしい富士宮やきそば

  富士宮へ来たら、はずせないのが富士宮やきそばだ。ご当地グルメの祭典、B-1グランプリで2006年、2007年ゴールドグランプリを受賞し、今や全国的に有名になった。戦後まもなく、子供のおやつや軽食として作られて広まり、駄菓子屋などで手軽に食べられていた庶民の味だという。
 富士宮やきそばの一番の特徴は、独特の麺。茹でずに急速に冷やして表面を油でコーティングした蒸し麺で、水分が少なくモチモチしている。市内4つの製麺業者いずれかの麺を使用するのが決まりだ。ラードを絞った後の残りを油で揚げた「肉かす」やトッピングのイワシの「削り粉」が、コクやうまみになっている。現在、市内には約160軒の富士宮やきそばを出す店がある。富士宮駅近辺や、富士山本宮浅間大社近くのお宮横丁で食べられる。

富士山本宮・浅間大社の施設情報と交通アクセス

  住所:静岡県富士宮市宮町1-1
電話番号:0544-27-2002
開門時間:(11月~2月)6時~19時、(3月・10月)5時30分~19時30分、(4月~9月)5時~20時
※上記時間は変更となる可能性もあります
祈祷受付:8時30分~16時30分(神楽は16時まで)
閉館日:無休
料金:無料
http://fuji-hongu.or.jp/sengen/

写真協力:富士山宮本宮浅間大社、静岡県観光連盟

車で

  東京ICから東名高速経由132キロ、1時間50分
駐車場は普通車約140台(30分まで無料。その後、最初の1時間200円)

高速バスで

  東京駅から富士・富士宮方面行高速バスで2時間30分の富士宮駅下車、徒歩10分

電車で

  東京駅から東海道新幹線ひかりまたはこだまで約50分の三島駅で東海道線に乗り換えて26分の富士駅でさらに身延線に乗り換え。18分の富士宮駅下車、徒歩10分。

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