旬のもの カボス 「カボス」は古くから臼杵(うすき)や竹田、大野、豊後高田など、大分県の各地で植栽されてきた特産品。江戸時代に宗源という医師が京都から持ち帰った苗木を植えたのが起源とされ、臼杵市内には樹齢200年前後の古木が残されている。旬は8月下旬から10月で、この時期は果汁の質や風味が豊かになる。年間の生産量は6430トンで日本一(2位は愛媛県の137トン)。1位の大分県では、2位の愛媛県の約47倍の量が生産されている。 シイタケ 大分県はシイタケ栽培の発祥の地といわれ、シイタケの年間生産量は約1800トン。国内生産量の48%を占め、日本一となっている。原木にはクヌギを使用し、県内には4万7000ヘクタールのクヌギ林があり、全国一のクヌギの原木を有する。良質で肉厚、香りが良く、全国乾椎茸品評会でも45回以上の団体優勝を遂げるなど、品質の高さが認められている。 豊後別府湾ちりめん プランクトン豊富な別府湾で獲れたカタクチイワシの稚魚を、水揚げ後に短時間のうちに漁港の太陽の下で丁寧に干し上げた「豊後別府湾ちりめん」。添加物は一切使用せずに加工され、他のちりめんと混ぜての販売は行われない。カルシウムやミネラルなどの栄養素が豊富で、味・香りともに最高で人気が高い。 柚子こしょう 柚子の表皮を細かく刻み、唐辛子と塩をすり合わせた香辛料「柚子こしょう」は、大分県が発祥といわれている。柚子のさわやかな香りと、唐辛子のぴりりと効いた辛みの相性が良く、大分県ではあらゆる料理の薬味や隠し味として、食卓に欠かせない存在となっている。青柚子と青唐辛子がともに旬を迎える9月ごろに作られる柚子こしょうが、最も味が良いといわれる。