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写真家ホンマタカシ氏のドキュメンタリー上映会&トークが斜里町で開催
【投稿日】2015年05月25日(月)| 北海道発

6月7日(日)、道東・斜里町(しゃり)にて、写真家ホンマタカシ氏の“知床エゾシカ猟”ドキュメンタリー「最初にカケスがやってくる」の上映会とトークが行われる。
ホンマ氏は、知床(北海道斜里町)で行われているエゾシカ猟を6年前から取材・撮影し、ドキュメンタリー映画「最初にカケスがやってくる」(約90分)を完成させた。これは、増え続けてきた野生のシカと高齢化する猟師という知床の現状のドキュメンタリー作品である。
ホンマ氏は、これまでも野生動物との共存をテーマに作品を発表してきた(Together:Wildlife Corridors in Los Angelesなど)。今回の作品も野生動物への関心から出発し、猟師に密着したエゾシカ猟や解体、流通の現場、実際に人が肉を食するところまでを、独自の切り口で映像におさめた。
この作品はいわば、ホンマ氏の個展「ニュー・ドキュメンタリー」(2011年に東京オペラシティなどで開催)で発表された「trails」シリーズの続編である。作品はナレーションやテロップを一切入れない生の映像と音楽で構成され、静謐で神秘的な世界観を生み出している。
この事業は、主な撮影地であり出演者・協力者が多い斜里町や、その周辺に暮らす人たちにも、この作品を鑑賞してもらうことを目的としている。野生動物との距離感が近い斜里町や周辺の人々にとっては、ホンマ氏が切り取った地元の姿を再認識できるほか、地方ではなかなか難しい一流アーティストの作品を鑑賞する貴重な機会になるだろう。
上映後にはホンマ氏によるアフタートーク、猟友会斜里支部斜里分会の猟師との対談が行なわれる。会場ではシカ角を材料にしたアクセサリーなど工芸品の展示のほか、エゾシカ猟に関する情報、写真パネルを設置し、作品の背景がより伝わるような展示も行われる予定だ。
詳細は公式HPへ
写真・文・構成/シリエトクノート編集部