日本を代表する文人画家・池大雅の書画がそろう

江戸時代の中津藩主・奥平家の歴代の菩提寺である「自性寺(じしょうじ)」。その「大雅堂」には、南画の大家・池大雅(いけのたいが)の書画47点が保存展示されています。これらの書画は、宝暦14年(1764)に十二代目の住職として提州和尚が京都から赴任するときに大雅夫妻を伴い、その際の滞在中に描かれたものです。
九州の景色に触れた大雅は自由に筆を振るったといわれるが、これらの書画は安永7年(1778)に書院の襖に張られ、その後に十代藩主・昌高が「大雅堂」と染筆したことから、この書院が「大雅堂」と呼ばれるようになったといいます。これだけの貴重な作品を間近に見ることができる施設は、全国でも珍しいですよ。
また、敷地内には城下の守りを強化するために盛られた土塁「おかこい山」があるほか、城下町の西南角には外堀の一部が残っており、城下町としての史跡も見ることができます。