“博多三大祭り”に数えられる博多の秋の風物詩

筥崎宮で9月12日~9月18日の期間に行われる「筥崎宮放生会(はこざきぐうほうじょうや)」は、春の博多どんたくや夏の博多祇園山笠とともに“博多三大祭り”に数えられる祭り。実りの秋に際して海山の幸に感謝し、“万物の生命をいつくしみ、殺生を戒める”神事であり、1000年以上にわたって続く歴史を持つ。
放生会の期間中は、博多湾まで延びている参道に7日7夜にわたって露店が立ち並び、延べ100万人以上が訪れる。注目すべきは何といってもその露店数の多さで、参道に並ぶのは500軒以上にもなる。
土を素焼きしたものに博多人形師たちが色付けを施した“放生会おはじき”や、筥崎宮の巫女たちによって絵柄が入れられる薄いガラス製のビードロ細工“放生会ちゃんぽん”などの名物も、期間限定で露店に並ぶ。
また、2年に一度、9月12日と9月14日に行われるみこしの行列「御神幸(ごじんこう)」は、行列の形態や運営方法などに古来の形態を留めた貴重な行事。福岡市の無形民俗文化財にも指定されており、筥崎宮から九大病院前やJR吉塚駅前、箱崎小学校などを回って頓宮に向かうコースを12日にたどり、14日にはさかのぼる。