
久留米市にある宮ノ陣神社にある、市指定の天然記念物「将軍梅」。この将軍梅は、懐良親王が大友勢率いる6万の軍兵と筑後大保原で対立した際、この地に陣をおき、紅梅を手植えしたという由来を持ちます。
久留米市内でも最大級の梅の木だといわれ、600年以上もの長い年月を経て老木から芽生えた若木。連綿と生命をつなぎ、3月上旬ごろから遅咲きの花を咲かせます。また、その他の境内の梅は2月中旬ごろに見頃を迎えます。
この周辺の「宮ノ陣」という地域は、1359年に後醍醐天皇の皇子・征西将軍宮懐良親王が、足利方の大軍と「大原の合戦(筑後川の戦い)」を繰り広げた際にこの地に陣を張ったことから、「宮様の陣」の地名が付いたといわれています。
これらの故事にちなんで、1888年に社殿を建設し、後征西将軍宮良成親王(懐良親王の甥)を祭ったことが宮ノ陣神社の始まりで、その後の1911年に懐良親王の霊が合祀されました。