
毎年、12月2日に朝倉市の大山祇神社で行われる「おしろい祭り」。新米を粉にして水でといたおしろい「しとぎ」を顔に塗りたくり、その付き具合で来年の豊作を占うものです。
祭りでは宮司のお払いや祝詞が奏上され、拝殿で氏子全員が膳に着きます。大きな鉢からおしろいを持って宮司の顔から塗り始めます。農家の氏子の繁栄と新穀の豊作を神に感謝し、五穀豊穣を祈願する、全国的にも珍しい奇習。伝説によると、大山祗神社を山の神と呼び、山の神は女の神と言われています。化粧をすることを「おしろいをぬる」ということはここから始まりました。
おしろいは家に帰るまで顔を洗ったり落としたりしてはならず、家で牛馬の飼料に混ぜて飲ませると無病息災、火の中に入れると火事になってしまうとされています。