新千歳空港を出発!
旅の始まりは「ウポポイ」で
アイヌ文化に触れる
今回の旅では、移動に便利なレンタカーを利用。空港内のカウンターで手続きをしたら、いざ出発! 季節の移ろいを感じる窓からの景色に、期待が高まります。
まずは、登別の隣町・白老町(しらおいちょう)へ! 昨年(2020)オープンした「ウポポイ(民族共生象徴空間)」は、日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族・アイヌ民族の歴史や文化を学ぶことができる場所。「大きな沼」を意味するポロト湖を囲むように博物館や体験施設などが建ち並びます。写真右側のチセ(家)は、中を見学することも可能。
スタイリッシュなデザインの博物館内は、広々とした空間。技術の高さをうかがわせる道具や、色鮮やかで精巧な装飾品の数々に目が釘付け……。博物館への入場は、施設の入場とは別に予約が必要なのでご注意を。ウポポイでは伝統芸能の上演など多彩なプログラムが開催されていますが、じっくりと歴史を学んだ後なら受ける感動もより大きくなりそう。
せっかくなら、ここだけの体験がしてみたい! 伝統楽器「ムックリ」の製作体験に挑戦しました。お手本を見て、スタッフさんのアドバイスを受けながら竹を削っていくのですが……これが意外と難しい! 削り足りないと良い音が出ず、削りすぎると竹が割れてしまう。繊細な作業です。
夢中で完成させたムックリ、演奏方法も教わりました。両手に持ってうまく弾けば、独特の深みのある音がします。家でも練習しようっと! 隣のファミリーが挑戦していた木彫り体験も楽しそうでしたよ。
遅めのランチにと立ち寄った「カフェ リㇺセ」では、チェㇷ゚オハウ(鮭のスープ)のセットをチョイス。大満足のボリュームです。鮭は、「神の魚」としてアイヌの人々に大切にされていたそう。その食文化に思いを馳せながら、有難くいただきました。
「ウポポイ」への入場、また施設内にある「国立アイヌ民族博物館展示室」の観覧はそれぞれ予約が必要です(博物館1階は出入り自由)。詳しくは公式サイトをご確認ください。
“地獄”の鬼たちの住処
本日の宿、登別温泉へ
登別温泉は、北海道屈指の温泉地。9種類もの泉質が楽しめるのは全国的にも珍しく、温泉の自然湧出量はなんと1日1万トンにも及びます。中でも最大の源泉エリアである「地獄谷」は、登別を訪れたなら外せないスポット。今日は生憎の曇り空……と思いきや、これはこれで“地獄”な雰囲気が増していい感じです。
温泉街を歩いてみると、そこかしこに鬼にまつわるモチーフが。怖い鬼ばかりではなく、ユニークな表情の鬼像にも出会いました。商売繁盛に合格祈願、恋愛成就……ご利益を求めて、鬼さがしタイム。
こちらは、大きな閻魔様のからくりが見られる「閻魔堂」。上演時間に合わせて来てみると、穏やかな閻魔様の顔が豹変してビックリ! すぐ近くで見ると大迫力です。からくりが終わったら、閻魔様から逃げるように本日の宿へ。散策で冷えた体をじっくり温めましょう。
【2日目】
自然に囲まれた工房で
自分だけのグラス作り
翌日は、登別温泉から車で1時間ほどの洞爺エリアへ。月浦のガラス工房「gla_gla(グラグラ)」へやってきました。ここは、国内外で活躍するガラス作家・高臣大介さんが手掛ける工房。木々の向こうに湖が見えるロケーションは、まるで絵本の世界のよう。
お店に入ると、透明のガラス作品に囲まれた素敵な空間が待っています。本日は、こちらで「宙吹き」という製法を用いたガラス作りを体験。「できる限り自分自身で」というコンセプトのもと、デザインから考えます。あえて形に変化をつける「ゆらゆら」、線状に気泡を入れる「天の川」……自分で決めたデザインだから、思い入れもひとしお。
大きな窯のある工房内に移動して、いよいよガラス作りを開始! 今回は、大きめのグラスを作ることにしました。手順を聞くと大変そうに感じますが、スタッフさんが丁寧に教えてくれるので大丈夫。ふーっと息を吹き込んで、道具を使いながらコロコロ転がして……なかなか集中力が必要です。高温のガラスがどんどん変化して、世界に二つとない理想の形になっていくのが面白い!
作り終えた作品は、1日かけてゆっくりと冷やされます。完成品は翌日受け取りに行くか、郵送を選択可能。この日作ったグラスは、後日家に届きましたよ。持ちやすいようにと思いきってつけた凹みは、指にしっかりとフィット。何度も洞爺を思い出す、お気に入りのアイテムになりました。
のんびり、ぶらり。
洞爺湖畔を探検
充実の時間を楽しんだ後は、本日の滞在先「洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラス」にチェックイン。湖との一体感が味わえると人気のインフィニティバスや、サウナ好きの間でも評判のロウリュサウナを備えた人気ホテルです。上質な温泉とこの景色、なんとも贅沢……。
夜まではまだ時間があるので、温泉街を探検してみることに。魅力的な飲食店やお土産屋さんが連なり、つい目移りしてしまいます。立ち寄ったショップでは、ガラス工房と同じ月浦地区にあるワイナリーの逸品を見つけました。これも何かのご縁と購入! 味わうのが楽しみ。
温泉街のすぐ裏手には湖畔遊歩道が整備されています。静かな湖を眺めながら歩いていると、足湯を発見! ちょうどいい温度のお湯に足をつけて、ホッとひと息。
温泉街を彩る
夜のきらめきに感動
洞爺湖温泉には、夜だけのお楽しみが。例年11月~3月に登場する、約40万球もの電飾で彩られた「イルミネーショントンネル」は見応え抜群です。期間中、夜は冷え込むのであたたかい服装で訪れましょう。
トンネルの先に繋がるドームでは、思わず記念撮影したくなるポイントがありました。旅行の思い出を語るには欠かせない、自慢の1枚になりそう!
さらに夜が更けた頃、湖上に花火が打ちあがりました。例年GW頃~10月末までの「洞爺湖ロングラン花火大会」が、2021年は11月まで延長していたとのこと。これはラッキー! またこの景色を見に、今度は夏に来てみたい。
【3日目】
フライトの前に、
野鳥に会えるカフェへ寄り道
楽しかった旅行も、ついに最終日。洞爺湖を離れる前に、もう一度湖畔を散策して景色をパシャリ。季節や時間帯によって変わる湖の美しさに、すっかりファンになっちゃいました。
空港へ戻る途中、千歳市の気になるスポットへ寄り道。穏やかな時間が流れるカフェ「The Bird Watching Cafe」は、大きな窓の外に絶えずシジュウカラなどの野鳥たちが訪れるお店。餌をついばむ姿はずっと見ていても飽きません。本格的な野鳥の撮影がしたい方向けに、半屋外の撮影スペース(予約制)も用意されています。
こちらは、北海道に生息する鳥・シマエナガをモチーフにした「シマエナガソフト」。食べるのがもったいない……。ラテアートが施されたドリンクと共に、ほっこりと癒しの時間が過ごせました。「雪の妖精」とも称されるシマエナガが見られる確率の高い時期は、例年12月下旬~4月だそう。この期間を目がけて再訪するのも良いですね。
飛行機で新千歳空港へ
国内の空港から新千歳空港へのアクセスを知れば、北海道の旅がさらに身近に。各空港からの所要時間(直行便の場合)を、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【羽田空港~新千歳空港】約1時間30分
【富士山静岡空港~新千歳空港】約1時間45分
【福岡空港~新千歳空港】約1時間30分
【那覇空港~新千歳空港】約3時間
\北海道観光公式サイトも見てね♪/

「新しい旅のエチケット」を心掛けながら、安心・安全に旅行を楽しみましょう。