二階堂美術館|全国的にも数少ない 日本画専門の美術館/日出
【投稿日】2019年03月11日(月)| 大分発

城下町のエリアにある二階堂美術館は、麦焼酎会社として広く知られている地元の酒造メーカー・二階堂酒造が運営する私設美術館です。江戸時代から酒造りを営んできた同社は、代々受け継ぎ収集してきた美術品を広く公開するため1994年に美術館を設立しました。城下町の雰囲気に溶け込むような、白壁の建物が印象的なアートスポットです。

同美術館では、明治時代から現在までの近代・現代日本画を中心に、1000点近い数を誇る美術品をコレクションしています。なかでも掛け軸の作品は700点を超え、その多くは絹本(けんぽん)に描かれています。紙本との違いを見比べてみるのもおすすめです。他にも、屏風や額装の日本画作品、版画や彫刻なども所有しています。

所蔵している美術品は、著名な作家の作品も多く含まれます。近代日本画壇の巨匠といわれる横山大観の作品は約60点を有し、他にも川合玉堂、竹内栖鳳、上村松園らの作品もみられます。郷土出身の日本画家の作品もあり、見ごたえのあるコレクションが自慢です。伝統を踏まえながら、新たな可能性を追求している近代日本画の魅力がたっぷり詰まっています。
二階堂美術館では、年に5回から6回の企画展を開催しています。その時々のテーマに合わせてセレクトされる美術品は、全て同美術館の所蔵品で、ふだんお目にかかれない作品に出会うことも。展示室はシンプルな動線の空間になっていて、作品の個性がそのままダイレクトに伝わってくるよう。静かに向き合いながら、作品の世界観に浸ることができます。
【投稿日】2019年03月11日(月)【投稿者】たびらい編集部