キリスト教と仏教が融合した空間

平戸市のほぼ中央、紐差地区にある教会。東洋でも指折りのロマネスク様式の大規模な天主堂で、旧浦上天主堂が原爆によって倒壊した後は日本最大の天主堂といわれています。少ない柱で造られた内部は広々としており、ステンドグラスと梁のアーチが美しい。
明治18年(1885)初代聖堂の建立から宣教活動が行われ、この地区にはカトリック信徒、隠れキリシタン、仏教徒が混在していました。建て直された聖堂は、昭和4年(1929)、長崎で多くのカトリック教会を造った大工の棟梁、鉄川与助の手により作られました。花柄の飾り模様、仏教的な雰囲気も備え、神秘的な雰囲気のある教会です。