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知床斜里で出合える蜃気楼も紹介。「蜃気楼のすべて!」が出版
【投稿日】2016年06月03日(金)| 北海道発

知床斜里で見られる珍しい蜃気楼を紹介するビジュアルガイドブック「蜃気楼のすべて!」(日本蜃気楼協議会著、草思社)が出版された。執筆を担当した知床蜃気楼・幻氷研究会の佐藤トモ子さんは「神秘的でダイナミックな自然景観の蜃気楼は斜里ならでは。多くの人に知ってほしい」と話している。
蜃気楼とは、暖かい空気と冷たい空気の境界層で光が屈折することにより起きる光学現象。遠くの景色が伸びたり、歪んだりと、みるみるうちに変化する不思議な光景を目にすることができる。オホーツク海に面した湾状の地形の真ん中にあたる斜里では、昔からよく蜃気楼が観察されていたが、実態はよく分かっていなかった。
しかし、数年前から地元有志で作る研究会メンバーが観測を始め、ほぼ1年中、蜃気楼が見られる貴重な場所だということが分かってきた。富山県・魚津市や北海道の小樽市など蜃気楼が有名な他の地域とは違って斜里沿岸に人工物は少なく、水平線や太陽など自然そのものが変化して見える「おおらかな蜃気楼」であることも特徴。また流氷の蜃気楼である「幻氷」は、春のオホーツク海の水平線に流氷が伸び上がって見える現象で、この地域特有の美しい光景だ。