九州の元気を、現地から紹介する

5月12日に、大分の九重町(ここのえまち)を代表する温泉地、宝泉寺温泉を訪れた。宝泉寺温泉は、大分自動車道玖珠インターと九重インターのどちらからも、車で20分程度の場所にある。この辺りも地震後、特に道路状況に障害はない。
「昨年の5月と比較すると約8割の予約がキャンセルに。どの宿も受け入れ体制が万全なのに、お客様がいないのは本当に残念……。九重連山(くじゅうれんざん)の新緑が美しいこの季節に、ぜひ訪れてほしいのに」と話すのは、「おやど久月」の中谷社長だ。
宿泊客が減った温泉街はひっそりと寂しげだが、新緑と渓流は相変わらず美しく、標高500メートルの温泉地にさわやかな空気が満ちている。温泉街を流れる町田川には、のどかにカジカガエルの美しい声が響いていた。
今月末の5月28日(土)からは、ホタル祭も始まる。懐かしい日本の風景が色濃く残る宝泉寺温泉は、これからベストシーズンを迎える。