
平戸の山の中腹にあり、印象的な朱色の三重の塔がある「最教寺」。“西の高野山”とも呼ばれ、弘法大師(空海)の霊場として祭られる真言宗の寺。また、節分の平戸名物になっている「子泣き相撲」(祈祷料3000円)が行われることでも有名だ。1歳前後の赤ちゃんが土俵で向き合い、早く泣き出した方が勝ち。赤ちゃんの泣き声には悪疫退散効果があるとされ、受け継がれている。隣接する「霊宝館」には、国指定の重要文化財などの寺宝を数多く展示。
境内奥にある「三重大塔」は、平成元年(1989)に空海の1150年御遠忌(ごおんき)を記念して建立された。三重の塔としては日本でも最大級の33.5メートル。地下では、暗黒の中を大日如来の胎内を巡る「胎蔵界(たいぞうかい)めぐり」ができる。第1層から第3層は不動明王などの仏教美術品が飾られる資料館、第3層では平戸城や市街地が一望でき、ここから平戸の景観を楽しむことができる。