平安後期作の日本最大級の磨崖仏

国東半島には国指定の磨崖仏(まがいぶつ)が数多くある。その中でも豊後高田にある「熊野磨崖仏」の大日如来(約6.7メートル)と不動明王(約8メートル)の二体の磨崖仏は、平安時代末期の作と言われていて国内最古にして最大級。国指定の重要文化財となっている。千年以上も雨風にさらされ、自然に溶け込みながらも迫力がある姿を見せている。
石段を2~3分登ると「熊野神社」があり、その鳥居から熊野磨崖仏まで続く100段もの石段は昔、鬼が一夜で築いたという言い伝えが残されている。また、熊野磨崖仏入口近くには“金色の寺”と呼ばれ、宝くじが当たるとされる「胎蔵寺(たいぞうじ)」があり、一緒に立ち寄りたい。自然石で出来た石段は不安定なため、杖がレンタルできるよう置いてある。