
佐賀県唐津市呼子町の小さな漁村に伝わる祭り「小友祇園祭」。高さ15メートル、重さ3トンの絢爛豪華な山笠が地区を練り歩くほか、全国的にも珍しい「海を渡る山笠」も行われます。
当日は干潮になる前にお祓いをし、鐘や太鼓の素朴なはやしが響く中、50人ほどの若衆が色鮮やかな餅花(もちばな)や吹き流しに飾られた山笠を担ぎ、“あーさっさぁ、あーさっさぁ”の掛け声で八坂神社から地区内を練り歩きます。
小友祇園祭の起源は、万時元年(1658)に大流行したコレラの悪疫退散を祈願するため、笠竹に御幣を付けて村内をお祓いして回ったことと伝えられています。現在では地区の入り口に鎮座する八坂神社の夏祭りとして、旧暦の6月14日・15日の大潮の日に祭事が行われています。