1. ハート形の幻の湖 えりも町「豊似湖」ヘリコプター遊覧体験記【後編】

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ハート形の幻の湖 えりも町「豊似湖」ヘリコプター遊覧体験記【後編】

【投稿日】2016年08月22日(月)| 北海道発

平成28年(20161)9月17日(土)~10月10日(月・祝)の期間中、えりも町の「豊似湖」でJTB北海道とえりも町の共同企画による、ヘリコプター遊覧飛行が実施される。これに先立ち、たびらい北海道は7月に行われたヘリコプターによるフライト体験取材に参加した。その取材から知り得たえりも町の魅力、そして豊似湖に感じた可能性についてをレポートする。

いよいよフライト体験スタート!
前編「風の館体験編」 はこちら

【豊似湖とは?】
幌泉郡えりも町にある、小さな内陸湖。ハート型をしており、石屋製菓のCMポスターで知名度がアップした。しかし、湖畔に至る道のりは容易ではなく、空から見る以外は「ハート型の湖」として認識できないため、これまで“幻の湖・秘境の湖”と呼ばれてきた。

豊似湖遊覧飛行の舞台は「旧目黒小学校」

▲えりも岬観光センターを発った後、30分ほどバスに揺られ、13時30分頃にえりも町の目黒地区に到着しました。

豊似湖へ向かうヘリコプター遊覧飛行の舞台は、15年ほど前に廃校になったえりも町の「旧目黒小学校」。昨年(2015)に続き、2年目の開催となる今年はこの小学校に厨房・食堂を新設する予定で、トイレも再整備が進んでいる状況です。昨年度は豊似湖のみの遊覧飛行プランでしたが、今年は「豊似湖+襟裳岬」の遊覧プランが加わります。


▲フライトタイムを待つ間、えりも地方と豊似湖の魅力について語ってくれた、えりも町の大西正紀副町長。

大西副町長は、遊覧ツアーを行う際、まずヘリコプターを確保するためのスケジュール調整が難しい、と教えてくれました。今回えりもを飛ぶヘリコプターは、初夏~夏の富良野のラベンダーフライト、秋は青森県・おいらせ渓谷の紅葉撮影、冬場は道東・オホーツクの流氷観光とフライトスケジュールが非常にタイトに組まれています。

その合間を縫う形で昨年(2015)初の「豊似湖フライト」が実現しました。昨年は130人ほどの申し込みがあり、実現したのは約90人ほど。空の遊覧飛行の実現可否が天候・風に大きく左右されることを物語っています。

9月17日(土)~10月10日(月・祝)の豊似湖フライトが設定されたのには、理由がありました。えりも地方の9月、10月は天候が安定した時期であり、ヘリが発着する目黒地区は強風の影響を受けにくいこと。つまり、日本屈指の強風地帯のえりもエリアで最もフライトの成功率が高いのが、秋の時期だったのです。


▲豊似湖の生態と見どころについて教えてくれた、えりも町役場・産業振興課の石川慎也さん。

豊似湖にはニホンザリガニのほか、ワカサギ・アメマス・トゲウオなどが生息。時にはナキウサギの声も聞くことができるようです。また、10月初旬から中旬には湖周辺の木々が黄色~赤色系の紅葉に彩られ、視覚的にも非常に美しいと語るえりも町役場の石川慎也さん。

冬場は結氷し、アクセスルートも雪で閉ざされるために“秘境の湖”と呼ばれる豊似湖。その魅力を多くの人に知ってもらうため、駐車場とトイレを改めて完備し、ドライブ旅行を楽しむ人にも訪れやすい湖周辺の環境づくりが始まっています。

ついに豊似湖の遊覧フライト開始!

▲さぁ、いよいよ豊似湖へのフライト開始。機体は4人乗りとかなりコンパクトです。編集マツダは豊似湖フライトがヘリコプター搭乗初体験。今回はなんと助手席に乗せてもらうことができました。湖を見るにはここがベストシートなのだとか(後になって知ったのですが)。


▲フワリとヘリコプターが地上を離れます。手を振ってくれる皆さん。行ってきます!


▲目黒地区を流れる猿留川(さるるがわ)水系を眼下に望みながらのフライト。どの方角に豊似湖が現れるのか、ドキドキします。

ヘリコプター内部はかなりコンパクトで、パイロットさんの操縦を邪魔することのないよう動作を小さめにしなければなりません。今回は一眼レフカメラを持ち込みましたが、コンパクトデジカメの方が撮影は楽かもしれないと感じました。また、編集マツダは欲張ってスマートフォンで動画も撮影。しかし、スチール撮影と両立するのは楽ではありませんでした。実際にフライトを楽しむときは、動画かスチール、どちらかに集中するのがおすすめです。また、写真を撮るならば、広角仕様のカメラがよいですよ!


▲パイロットさんが「左手をご覧ください。あれが豊似湖です」とアナウンスしてくれました。ややっ、あれこそは!!!

空からのみ、その全景を望める幻の湖「豊似湖」

▲見事なハート形。「白い恋人」で有名な石屋製菓のポスターでは何度も目にしてきましたが、自分の目で見られる日が来るとは……感激です。この日、ヘリコプターは左に1旋回。助手席に座った編集マツダは、存分に“秘境の湖”の姿を見ることができました。

実際のツアーでは左1旋回だけでなく、時計まわりにもう一度豊似湖上空を旋回します。これにより、助手席・後部左側の人だけでなく、皆がまんべんなく湖を見られるとのこと。フライト時間は約8分となっています。


▲湖周辺は豊かな森。豊似湖の周辺に人工構造物はほぼありません。「もし、冬の湖周辺にキャンドルを並べたなら。そして、その模様を空から眺められたなら、“北海道らしい”特別なロマンチック体験ができるのでは……」。今回のフライトは、冬の豊似湖の可能性も考える機会となりました。

風の強いこの地方では、必ずヘリコプターが飛ぶ、とは断言できません。しかし、だからこそフライトが実現した時の喜びはひとしお。森の中の小さな“秘境の湖”を見た、その体験を同乗者同士で分かち合うのは特別な思い出となることでしょう。

平成28年(2016)の豊似湖ヘリコプター遊覧は9月17日(土)~10月10日(月・祝)。この折に、ぜひえりも地方を訪れ、風を、グルメを、また秘境の湖を感じ、楽しんでみてください。たびらい編集部の「行ってきました!北海道の○○○」、今後もお楽しみに!

■えりも町・豊似湖ヘリコプター遊覧飛行
【期間】
平成28年(2016)9月17日(土)~10月10日(月・祝)
【場所】
幌泉郡えりも町目黒(旧目黒小学校から発着)
【料金】
・豊似湖遊覧コース 大人1万3000円(12歳以上)、子ども1万円
・豊似湖&襟裳岬周遊コース 大人3万3000円(12歳以上)、子ども3万円
【企画】
JTB北海道
http://www.bfh.jp/

たびらい編集部が実際に見てきました!

前編「風の館体験編」 はこちら

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