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戦国時代にタイムスリップ!「小田原城址公園」で歴史体感さんぽ

小田原市|【更新日】2023年4月9日

戦国時代にタイムスリップ!「小田原城址公園」で歴史体感さんぽ

JR小田原駅から徒歩約10分。小田原城は駅近の観光地として安定した人気を誇ります。

実は小田原城は城址公園そのものが歴史観光スポット。

天守閣へ向かう3つの巨大門や城内に生える樹齢500年の巨木、隣接する荘厳な神社など、公園全体で時代を感じながらの散歩が楽しめます。

今回はそんな小田原城址公園の歴史散歩ツアーにご案内します。

目次

駅から10分で戦国時代に迷い込む?!手軽な歴史散策スポット

近すぎて見えなかった小田原城址公園の魅力

小田原観光の人気スポット、小田原城。お堀を渡って城内に入れば一気に昔の世界へと連れて行ってくれます。

特に正面入り口の馬出門から天守閣へ向かう道のりは、かつて戦国時代の武将が、江戸時代なら侍や大名が通った道が再現されていて、歩いていくうちに歴史絵巻に巻き込まれたような感覚に陥ります。

見るだけではなく、触れて歩いて侍の時代を体感できるのが小田原城址公園の魅力です。

カワセミの来るお堀を渡って

小田原城

城址公園の正面と南側はお堀で隔てられていて橋を渡って園内に入るのですが、そのお堀の美しさにまず足が止まります。

大きく開けた空の下に石垣で固められたお堀と城郭、そして水面には庭園の木々が映り、入園前からこれぞ日本の美といった光景が楽しめます。

運が良ければカワセミに出会えるかも?

小田原城1

お堀の水はとても綺麗で大きな鯉が泳いでいます。野鳥なども来るそうで取材時にはカワセミがお堀に来ていました。

写真ではちょっと見づらいですが、真ん中の赤い鳥がカワセミです。お堀にはよく訪れるそうで写真を撮っている方もいました。

園内に入る前に軽くアップがてらお堀の散策というのもおすすめです。

では、いよいよ城内に入りましょう!

立ちふさがる三つの巨大門に圧倒!

侍ルートの入り口は馬出門

小田原城2

城址公園の正面入り口は馬出門です。

入口ということで広く開放的な雰囲気の場所にありますが、実際に門の前に立つとそこから見えるのは巨木と空だけ。

現代的な建物が見えないので、一気に侍の時代に引き込まれます。

白い石壁をよくよく見れば小さな三角の穴が開いていて、もしやこの穴は敵を火縄銃で狙うためのものなのか、などと想像が膨らみます。

ちなみに門の高さは6.3メートル、幅4.7メートルとなっています。

広場には歴史の長さを感じる松の巨木が

小田原城3

門をくぐった先は馬出曲輪という広場になっていて、真っ直ぐに伸びる松の巨木が並んでいます。

松の木は1年で直径1センチしか成長しないそうですから、これだけの巨木になるまでの時間を思わず考えてしまいます。

ちなみに馬出門の先には二の丸観光案内所があり、公園内のガイドツアーを行っています。

事前予約の場合は有料ですが、10時と14時30分の1日2回行われる城内ガイドは無料で参加できます。

重厚な赤の輝き・銅門

小田原城5

本丸に至る第二の関門は銅門(あかがねもん)。大きな松の並ぶ馬出曲輪を抜け、住吉橋を渡った先にあります。

馬出門とは違って、より守りが堅固になった印象。

そして正面には威圧感たっぷりの赤く光る門が待ち構えています。

その名の通り銅を使った城門は重厚な金属の光を放っています。

平成9年に再建されたとはいえ、経年劣化した銅の鈍い輝きには独特の魅力があります。

ちなみにこの門にはかつて石落としという敵を撃退する仕掛けがあったそうです。

銅門の先にはかつての二の丸が

小田原城7

銅門を抜けるとまた開けた場所、かつての二の丸に出ます。

門前とは打って変わって開放的な雰囲気の中、庭園が広がっています。歩いていると面白いものを見つけました。

城壁の構造を分解して解説してくれる展示です。竹の芯から5層の塗りを重ねて最後に漆喰で仕上げています。

シンプルに見える城壁の内部はこんなに複雑な構造だったんですね。

最後の砦・常盤木門

小田原城8

二の丸を抜けて階段を上がるといよいよ常盤木門です。

本丸を目前にした最後の砦ですから、これまでの城門と比べてもその高さ、威圧感はさらにアップしてきました。

門前の空間はさらに狭くなり、城壁も高くなり、門自体の厚みも増しています。

例えば戦国時代に討ち入りじゃ~!とこの門まで迫ったとしても、難攻不落の門を前に意気消沈してしまいそうな重厚感です。

歴史を物語る公園内の巨木

小田原城跡のイヌマキは必見

小田原城9

常盤木門の松でも触れましたが、歴史の長い小田原城址公園は巨木パークとしての楽しみ方もあります。

中でもひときわ異彩を放っているのが、「小田原城跡のイヌマキ」と呼ばれる大木です。

幹まわりが4.5メートルと小田原市内で最大のイヌマキの木で、市の天然記念物に指定されています。

そしてこの大木、なぜか幹がねじれています。

大木が生える場所すなわちパワースポットですが、さらにねじれまで加えたこのイヌマキ、どれだけのパワーがあるのでしょうか。

松の巨木と城壁の大きさを比べてみよう

小田原城10

こちらは馬出門の後ろにある松の巨木。城壁と比べてその高さがわかるでしょうか。

また城址公園内や周辺には高い建物がなく、視界が開けているので巨木の美しさがより引き立ちます。

ちなみに公園内の主な巨木はイヌマキ、松、ビャクシン、クスノキなどです。

銅門の先の巨樹や藤棚も見どころのひとつ

小田原城11

こちらは銅門を抜けた先にある巨樹です。手前の赤く咲いている梅の木と比べても、背後の木の大きさが伝わります。

ちなみに城址公園には高さ20メートル以上、樹齢数百年の大樹が数本あります。

また高さはありませんが、南側入り口には御感の藤と呼ばれる大きな藤棚があり、こちらも見所の一つです。

ご利益に期待!隣接する荘厳な二宮報徳神社

小田原が生んだ偉人・二宮金次郎を祀る神社

小田原城12

城址公園の南側、小峰曲輪と呼ばれる場所に二宮報徳神社があります。

実は小田原は学業の神として有名な二宮尊徳の生誕地であり、彼の教え慕う人たちによって明治27年に神社が建立されました。

荘厳な雰囲気の本殿周辺は報徳の杜と名付けられて、お参りはもちろん落ち着いた雰囲気で散策を楽しむことができます。

学業祈願をしたい方はお参りを忘れずに

小田原城14

こちら二宮金次郎こと二宮尊徳像。薪を背負って本を読む姿が有名ですが、江戸時代に農村を改革して農民を救った偉人です。

学業の神様ということで神社には合格祈願をする学生の姿が多くありました。

参拝のあとは森のカフェで一服

報徳神社の境内にある「きんじろうカフェ」

小田原城15

報徳神社の境内には素敵なカフェスペースがあります。

きんじろうカフェは江戸時代の甘味と本格イタリアンコーヒーが楽しめるお店。

写真のメニューは開運ホットチョコレートともちもち食感の「きなぽん」です。

小田原産のフルーツを楽しみたいなら「小田原柑橘倶楽部」がおすすめ

三嶋大社16

きんじろうカフェに隣接して、爽やか系飲料がおすすめのジュースバー、小田原柑橘倶楽部があります。

地場の果実を使った生搾りジュースやオリジナルサイダーなど爽やか系飲料が楽しめます。

写真のメニューは中にオレンジやレモン、キウイが入ったホットティーです。

他にもレモネードやジェラートなど柑橘三昧のメニューが並びます。

小田原城址公園で戦国クエストを体感!

人気の観光スポット小田原城、今回はあえて天守閣を外し公園としての魅力を掘り下げてみました。

中世から続く名城とあって城内の至る所に歴史を感じられる場所が残されています。

特に天守閣へ至る道のりでは、まさに戦国クエストといった世界観に浸ってしまいそう。

駅近で見所満載、さらに無料という観光スポット界の優等生、小田原城址公園にぜひ足を運んでみてくださいね。

小田原城址公園へのアクセス

  • 【住所】

    神奈川県小田原市城内6-1

    【駐車場】なし

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください

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ライタープロフィール

石井省

石井省

茨城のだっぺ地区出身です。東京から伊豆へ移住。週に3回は温泉に入る温泉好きで、伊豆のマイナー温泉を丁寧に探索中。旅は行き当たりばったり、そこで起こる偶然と奇跡の瞬間を愛しています。