感動の歴史が詰まった「箱根駅伝ミュージアム」駅伝の聖地で青春に触れる
箱根町|【更新日】2023年12月9日

大正時代に始まった箱根駅伝。その大会の歴史が詰まった記念館があります。箱根駅伝往路のフィニッシュ、芦ノ湖の湖畔にある箱根駅伝ミュージアムです。
その内部は大正9年の第1回からの記録や写真、名選手が愛用したシューズ、特注の往路トロフィーなど、ここでしか見られない資料であふれています。
目次
往路のフィニッシュ地点にある箱根駅伝ミュージアム
館内は駅伝の歴史でいっぱい
箱根駅伝往路のフィニッシュ地点のすぐ横にあるのが、箱根駅伝ミュージアムです。
内部は11のゾーンに分かれ、歴史やデータ、エピソード、名選手の愛用品などが展示されています。箱根駅伝の魅力や歴史などをじっくりと楽しむことができますよ。
天井のタペストリーは初出場の証
ミュージアムの天井からは、大学名のタペストリーが初出場した大会回数とともに表示され、垂れ下がっています。
入口を入ってすぐには、第1回大会出場の4校から始まり、中に進むにしたがい徐々に大学名が増えていきます。
パネルが語る100年の歴史
ヒストリーゾーンはこれまでの歴史を写真と年表で振り返ります。
大会の歴史はもちろんのこと、それぞれの時代のエピソードなどパネルは読み応えアリ。じっくりと時間を取りたいエリアです。
実物に感動!思いをつなぐたすきが目の前に
ユニフォームとたすきが展示
次回大会のシード権をつかんだ学校のユニフォームとたすきは、立体的に展示してあります。
校名が鮮やかに刺繍されたたすきは、想像よりしっかりとした作り。これを繋ぐために数多のドラマが生まれたのかと、その重みを体感できるポイントです。
箱根山にまつわる選手たち
エピソードゾーンでは、東洋大・柏原竜二選手などの山上りや山下りのスペシャリストたちのエピソードが紹介されています。
テレビだけでは知り得なかった真剣勝負の裏側を知ることができます。
駅伝ヒーローたちの愛用品も展示
館内には瀬古利彦さんや柏原竜二さんが履いたシューズ、黎明期のランナー河野兄弟・弟の河野謙三さんの実物ユニフォームやマラソン足袋などが展示されています。
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匠が作る箱根寄木細工の往路記念トロフィー
願いを込めた手作りトロフィー
あまり知られていませんが、往路優勝チームへ箱根町から贈呈される記念トロフィーは、箱根の伝統工芸品・寄木細工です。
名工・金指勝悦さんが「その年の明るいニュース」をテーマに、1997年から制作してきました。
ミュージアムでは精巧なトロフィーのレプリカが展示されています。
箱根寄木細工復興を掲げた究極の職人技
金指さんは寄木細工の復興を掲げて、トロフィー作りに取り組みました。
上板を貼り付ける手法が主流だったこれまでの寄木細工から、細木を組み合わせて削り出すことで作品に立体感と深みを与えました。
そのパーツ数はなんとトロフィー1つあたり約2000~3000個と膨大!
第100回大会は歴代の往路記念トロフィーが一堂に!?
次回の2024年は記念の100回大会ということで、ミュージアムではこれまでの往路記念トロフィーを集めた展示を企画しているそうです。
残念ながら2022年に金指さんは永眠されましたが、匠の作った名品が並ぶ目玉展示になりそうです。
記憶に残る名ランナーと珍ランナー
貴重なシューズやメッセージが展示
クローズアップゾーンでは、箱根駅伝から世界に飛び立った瀬古利彦さんや谷口浩美さんなどが、実際に使用した愛用品やメッセージが展示されています。
瀬古利彦さんのパネルには1984年のロスオリンピック、1988年のソウルオリンピックで履いたシューズを見ることができます。
箱根駅伝の歴史をデータで楽しめる
企画ゾーンは長い歴史の中で生まれた感動のエピソードや、写真展なども。
ほか、とことん箱根駅伝を知りたい人のために名場面映像集、全記録を閲覧できるデータゾーンがあります。
駅伝にかけた青春が詰まったミュージアム
豊富な資料と展示で振り返る箱根駅伝ミュージアムを訪れると、なぜ日本人は箱根駅伝が好きなのかという理由がわかってきます。
勝敗を超えたところにドラマを見出し熱狂するのが日本人の感性であり、それを育てたのが箱根駅伝です。
箱根駅伝ミュージアムは、日本人とスポーツの深い関係を知ることができる場所と言えるのではないでしょうか。
箱根駅伝ミュージアムへのアクセス
- 【住所】
神奈川県足柄下郡箱根町箱根167
【料金】大人/650円 小中学生/450円
【駐車場】ハンディキャップ専用スペース3台、隣接の観光駐車場(無料)
【公式サイト】https://www.hakoneekidenmuseum.jp/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください。