銚子の隠れスポット「世界一ちっちゃな水族館」で海の生き物とタッチ
千葉県|【更新日】2023年4月20日

銚子のおすすめ絶景ポイントの屛風ヶ浦。海が目の前に広がり、海岸沿いに崖が連なる風景は東洋のドーバーとも呼ばれています。
そんな屛風ヶ浦に「世界一ちっちゃな水族館」はありました。
イルカ&クジラウォッチングを運営する銚子海洋研究所が、19坪のスペースではじめた水族館をご紹介します。
目次
世界一ちっちゃな水族館でのんびり海の生き物を観察
貝がないのに巻き貝の仲間?ウミウシのヒミツ
小さな未知の生物、ウミウシ。にょきっと生えたツノとのんびりした動き、牛に似ているところからウミウシ(海牛)と呼ばれているのだとか。
実は見た目、生態、食性も千差万別の生き物。進化する中で貝殻をなくしているので、分類としては巻き貝の仲間。
のんびり動く様子をぼーっと眺めていると、心が穏やかになっていきました。
梅干し?いいえ、イソギンチャクなんです
真っ赤な体にすぼんだ姿、まるで梅干しのような風貌のイソギンチャク。名前も「ウメボシイソギンチャク」とそのままなので、なんとも愛嬌のある生物です。
このイソギンチャク、自分自身から分身をつくって個体を増やしていくそう。クローンそのものですね。
館内では味のある手書きの生物紹介もぜひ読んでほしいポイント。イラストつきで、どれも分かりやすい内容でした。
地元の子どもたちが気軽に楽しめるスポット
令和元年にオープンした水族館。元々はウォッチングの待合スペースだった場所でした。
ところが、目の前が屏風ヶ浦と銚子の海というベストロケーションのため、待合スペースを利用する人がほとんどいなかったそう。
そこで、子どもたちが海の生き物と触れ合える場所を目指して、宮内所長が整備を進めて開館したエピソードが。
今では地元の子どもたちが遊びにくるスポットになっているそうです。
海の生き物とふれあいを楽しめるタッチプール
かわいい星の形、正体はなんでしょう?
タッチプールでは人生で初めてヒトデを触ってきました。未知の体験にドキドキしながら、表面をそーっと撫でてみます。
ふにゃふにゃとした、やわらかそうなイメージを持っていたので違いにビックリ。ザラザラとした質感で、古い革製品の裏側のような手触りでした。
しなやかな動き方をするヒトデは、実際に触ってみると固さを感じる不思議な生き物です。
思わず触りたくなる?海の隠れた人気者
タッチプールのある水族館なら、ほぼレギュラーメンバーとして名を連ねるナマコ。世界一ちっちゃな水族館にもいました。
海でうっかり踏んだことがある方もいるかもしれませんね。ブニブニとした独特のさわり心地は、子どもたちにも人気があるそうです。
地味な見た目ながら、タッチプールでは人気者のナマコ。ぜひ触ってみてくださいね。
大きな体と小さな家、アンバランスなヤドカリ
こちらのヤドカリ、よく見ると体と貝殻の大きさがアンバランス。
ヤドカリは体の成長に合わせて、お家になる貝殻を取りかえるのですが、どうやら今のお家がとても気に入っているよう。
手で持つと今にも貝から抜け落ちそうな様子でした。
生き物たちをじっくり観察したり、触ったりしているとあっという間に時間が過ぎていきます。
子どもたちも夢中になって、気がついたら1時間を超えていた!なんてこともあるそうです。
これはなんのホネ?骨格標本を近くで見てみよう
初めてみるクジラのホネは不思議がいっぱい
巨大なクジラ、頭部の骨だけも大人の片腕以上の長さです。ツチクジラの頭骨標本、そーっと触らせていただきました。
スベスベとした部分、ザラッとした部分、場所によってさわり心地が違います。
すべて同じような感触だと思っていたので、新たな発見をしてワクワクした気持ちに。上から見ると、頭上の噴気孔もしっかり見ることができますよ。
クジラにヒゲが生えているって本当なの?
口の構造から大きく2種類に分類されるクジラ。歯がないヒゲクジラの仲間である、ザトウクジラ、ナガスクジラのヒゲが展示されていました。
歯がないヒゲクジラは海水ごとプランクトンを飲み込むため、このクジラヒゲ(ヒゲ板)は海水だけを吐き出すための大切な役割がある器官。
クジラにヒゲが生えている姿を想像したのですが、口の中にあるとは予想外でした。
銚子の海でイルカに出会えるすてきな場所がありました
フリッパー号でいざ行かん!船酔い対策も忘れずに
世界一ちっちゃな水族館を運営する銚子海洋研究所では、ウォッチングの体験ができます。イルカは通年、クジラは期間限定でどちらも事前予約制。
船酔いが心配な方は、あらかじめ酔い止め薬を飲んだり、しっかり睡眠をとって体調を整えておくのがおすすめです。
どうしても不安な場合、揺れがほとんどない沿岸イルカウォッチングもありますよ。
大迫力のイルカたち、春から夏にかけてが特におすすめ
海の上に出るため、寒さがゆるむ春からのウォッチングは過ごしやすい気候でおすすめです。イルカたちの餌が豊富な銚子の海。
スナメリというイルカは銚子に定住しており、サーファーの方にも目撃されています。
ほかにもカマイルカやバンドウイルカなど、時期によって遭遇できる生き物が変化するのがウォッチングの楽しみ。
出産、子育てがはじまる6月以降は頭数も増えてくるそうです。ガイドの大富さんによると、過去には1000頭近い大群に遭遇したことも。
ハイシーズンは満席も多い人気ウオッチング
ゴールデンウィークなどの大型連休や夏休みなどのハイシーズンになると、ウォッチングは満席になることも。
銚子海洋研究所のホームページから、最新の情報が確認できますよ。
行きたい時期にどんなウォッチングが開催してるのか要チェック。
ウォッチングごとに対象年齢、所要時間、料金が変わってくるので、予約をするときは気をつけてくださいね。
隠れファンの多いホエールウォッチングは季節限定
天気予報とにらめっこ、晴天がわかったら即予約すべし
イルカウォッチング、ホエールウォッチング、どちらも自然相手のアクティビティのため、天気予報のチェックは欠かせません。
ウォッチングを体験したい方は、天気予報で銚子の晴れを確認できたら早めの予約を。
定員が決まっているため、ギリギリだと予約が難しいことも。銚子の晴れが分かると、すぐに電話予約をいれる常連の方も多いそうです。
ハマると面白い!ホエールウォッチング沼へようこそ
11月~3月の期間限定で、ホエールウォッチングが楽しめます。銚子の沖合では、運動能力の高いザトウクジラに遭遇することも。
迫力ある大ジャンプを間近で見ることができるのはウォッチングの醍醐味ですよね。
ダイナミックなクジラの動きに魅了されて、全国のホエールウォッチングをめぐっている人もいるのだとか。
水族館の水槽にはおさまらない、巨大な海洋生物に会えるのは大自然の海だけです。
銚子の海にはまだまだ未知の世界が広がっている
イルカやクジラだけでなく、オットセイやシャチ、トビウオやアホウドリなど数多くの生物に会える銚子の海。
フリッパー号にのって繰り出せば、心が震えるような体験が待っています。自然が相手なので、まさに一期一会の出会い。
お目当ての生物にいつも会えるわけではありませんが、野生の生き物たちがもつパワフルな生命力を間近で感じることができますよ。
イルカやクジラにも会える!世界一ちっちゃな水族館
世界一ちっちゃな水族館は、タッチプールなどがあり、海の生き物を身近に感じられる場所でした。
予約制のウォッチングで海に飛び出せば、銚子の海でイルカやクジラにも会えますよ。天気予報で晴れマークがでたら、銚子の海でウォッチングを計画してはいかがでしょうか。
千葉の交通手段はレンタカーがおすすめ
世界一ちっちゃな水族館へのアクセス
- 【住所】
千葉県銚子市潮見町15−9
【駐車場】あり(無料)
【料金】大人(中学生以上)300円 小人(小学生)200円 幼児 無料
ウォッチングは要予約、別途コースごとに料金設定あり※掲載時の情報です。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください。