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400年前の箱根関所を完全復元!芦ノ湖の穴場な歴史スポットを紹介

箱根町|【更新日】2023年4月9日

400年前の箱根関所を完全復元!芦ノ湖の穴場な歴史スポットを紹介

1619年頃、徳川幕府が設置した通行人の検問のための施設である「箱根関所」。なんと日本で唯一、当時の姿が完全に復元された関所なんです。

細部まで復元された箱根関所は、一歩入れば江戸へタイムスリップしたかのような気分になれますよ。箱根の歴史を感じられるおすすめ観光スポット「箱根関所」の見どころをお届けします。

目次

江戸時代の世界へ!当時そのままの箱根関所

日本で唯一完全復元された関所

箱根関所

明治時代に役目を終え廃止された箱根関所ですが、発掘調査と江戸時代末期の資料を元に復元し、2007年に全面公開。江戸時代の職人の技術までをも再現し建設しているので、まさに完全復元!

ここまで完全に復元された関所は日本で唯一、箱根関所だけというから、復元までの相当な苦労が想像できます。

見応え十分!江戸時代の雰囲気を感じてみよう

箱根関所江戸時代の雰囲気

京口御門を通り抜け関所内に入ると、まるで別世界!通行人を調べる大番所・上番休息所や足軽番所、雪隠(便所)に至るまで当時のまま忠実に再現されていて、江戸時代の旅人になったような気分になります。

また箱根関所の建物の特徴的な黒色は、「渋墨」と呼ばれる日本の伝統的な塗料。柿渋と松の「すす」を混ぜたもので、防水や防腐効果があるそうです。

こういった技術や当時の様子などが書かれた解説板もあるため、隅々まで見学すると色々な発見がありますよ。

当時の様子をシルエット展示で細部まで復元

役人の生活の様子を覗いてみよう

箱根関所役人の生活の様子

箱根関所では淡い色の人形を設置する「シルエット展示方法」を使って、当時の人物を再現しています。この方法を活用すると、史実と異なるイメージを与えにくいそう。

また、台所や湯殿など生活スペースには、皿、桶、薪などの小物も置いてあり、細部までこだわりが感じられました。

当時の生活の様子を見られる展示はとても興味深いですね。

見るからに怖い「人見女」が「出女」を検査

箱根関所人見女出女

シルエット展示によって生活の様子だけでなく、実際の役人達の仕事ぶりが再現されています。

こちらの人形は「人見女」と呼ばれる、江戸から出ていく女(出女)を調べる役人。「証文」に記されている身体の特徴が出女と相違ないかを、指の先から髪の毛まで検査しています。

人見女の表情は険しく、出女は恐怖に怯えている様子で、人形の顔も作り込まれていて見応えありです!

見つかれば死罪…250年間で確認できた関所破りはたったの5件!

当時のまま!?遠見番所へ続く階段の秘密

箱根関所遠見番所

不審な人物を見張る「遠見番所」へ続く長い階段。手前は綺麗に整備されていますが、よく見ると中腹から曲がっています。実は中腹から上は江戸時代に造られた石段が当時のまま残っていたんです!

整備された階段に比べ、当時の階段は石の大きさもまばらで登るのに一苦労。しかし当時のままの階段を登っていると、感慨深い気持ちになります。

関所破りに目を光らせる!昼夜問わずの見張り

箱根関所見張り

階段を登り切った先には、二階建ての「遠見番所」があります。関所で二階建てになっているのはこの建物だけ。

開かれた窓からは四方を一望する事ができ、二名の足軽が昼夜を問わず、芦ノ湖の周辺や、街道沿いなどを怪しい人物がいないか監視していたそう。

この遠見番所でも人物のシルエットがあるので、当時の様子を想像しながら見学することができますよ。

芦ノ湖と関所を一望!絶景フォトスポット

箱根関所絶景フォトスポット

遠見番所は箱根関所と芦ノ湖、そして晴れていれば富士山も望める絶景のフォトスポット!
とても見晴らしがよく、四季折々の箱根の風景を楽しめます。

この日は、太陽に照らされて輝く湖がとても綺麗でしたよ。江戸時代の人々も同じ景色を見ていたのだと思うと、不思議な気持ちになりました。

これぞ職人の技!江戸時代の建築技術まで再現

当時の技術に感動。美しい形状の「栩葺」

箱根関所栩葺

箱根関所の完全復元の見どころのひとつは、当時の職人の技術を用いていること。この屋根もその一つで「栩葺(とちぶき)」と呼ばれる技術が使われています。

まっすぐに並んだ板がいくつも重なって、とても美しい形状をしています。一見横長の板が使用されているように見えますが、実際は幅12~15cm、長さ42cm程度の板を何枚も何枚もずらしながら、また竹釘を用いて造られています。

しかもこの屋根に使用する板は、職人が一枚一枚丸太から手で割ったものというから驚きです!

見逃し注意!恐ろしく手間がかかる「光付け」

箱根関所光付け

こちらもぜひ見てほしい職人の技術で、「光付け」と呼ばれるもの。建築の基礎といえば、現在はコンクリートが主流ですが、江戸時代当時は石を使用していました。

石といっても形や大きさはさまざま。この凹凸のある石に、土台になる木材の形を合わせて取り付ける加工技術が「光付け」です。

土台を作るのにコンパスで凸凹を写し取っていくのですが、土台ができるまで3、4日を要するそう。想像するだけで途方もない作業量です。

箱根関所のHPにはこのような伝統技術の紹介もされているので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

穴場な観光スポット!箱根関所で江戸時代を味わおう

江戸時代の建築方法で完全復元された箱根関所。昔の人々の様子をリアルに感じることで、タイムスリップした感覚を味わえる観光スポットです。

近くにはお茶屋さんや資料館もあり、周辺を散策するのもおすすめですよ。芦ノ湖へ来た際は、箱根関所で江戸時代の日本を感じてみてはいかがでしょうか?

箱根関所へのアクセス

  • 【住所】

    神奈川県足柄下郡箱根町箱根1番地

    【料金】

    大人500円、小人(小学生)250円

    【駐車場】

    なし

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

    【公式サイト】https://www.hakonesekisyo.jp/

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