エゾエンゴサク|北海道の森に春を告げる淡い青の可憐な花
【投稿日】2017年03月12日(日)| 北海道発
春を告げる淡い青

エゾエンゴサクは低地から山地の湿った林床や草地に生える、可憐な花の多年草。
漢字で「蝦夷延胡索」と書かれるエゾエンゴサクは、ケシ科・キケマン属に属す10~25センチほどの小さな花です。北海道と本州の北部・中部に分布しており、北海道では平地でも比較的見ることができますが、本州では高山植物として扱われることもある花。一般的に開花時期は4~5月。道東の知床五湖では、5月から6月上旬にかけて見頃を迎えます。
エゾエンゴサクは、その色がとても特徴的。エゾエンゴサクの花弁の色は変異が多く、淡い青から紫、赤紫、ピンクや純白など多様な色合いを見せるのです。
雪どけ後の林床で真っ先に咲き始め、花畑を作る「スプリング・エフェメラル」(春のはかないもの、春の妖精)の代表的な花。また、カタクリと似た環境を好むため、同じ場所に咲くことも多く、地中にできる1.5センチほどの塊茎(ジャガイモのようなでんぷんの固まり)はアイヌの人々の食用とされていたといいます。
もともと、花言葉がなかったエゾエンゴサクには、平成20年(2008)に放映された倉本聰氏脚本のテレビドラマ「風のガーデン」の中で、「妖精たちの秘密の舞踏会」という花言葉がつけられました。
まだ色の少ない春の北海道の森、その中に広がる青い花畑は幻想的な雰囲気。トレッキングの途中や道内の各地方への旅行で見かけた際には、周囲を荒らさないようにそっと目で楽しんでくださいね。
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【投稿日】2017年03月12日(日)【投稿者】たびらい編集部