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名寄上空の太陽周辺に複数の暈(かさ)が! 珍しい「大気光象」の撮影に成功
【投稿日】2016年11月09日(水)| 北海道発

道北・名寄市の上空に太陽の周囲にさまざまな虹や暈(かさ)などが現れる「大気光象(たいきこうしょう)」が出現し、なよろ市立天文台「きたすばる」職員の渡辺文健さんがその様子をカメラに収めた。
「大気光象」とは、太陽や月の光が、大気中の水滴や氷晶などに当たって、反射、屈折、回折を起こすことによって見られる光学現象一般を指す。「大気光学現象(たいきこうがくげんしょう)」や「気象光学現象」とも呼ばれるものだ。虹も、この大気光象の一種で、他には暈や太陽柱(たいようちゅう)、幻日(げんじつ)や幻月(げんげつ)などがある。
渡辺さんが大気光象の撮影に成功したのは、今年(2016)10月25日(火)の12時27分。その数分前、渡辺さんは室内におり、同天文台の全天を監視しているスカイモニタを見て、暈が出ていることに気付いた。
「暈現象の中でも内暈(うちかさ)は珍しくなく見慣れていましたが、その日は上部タンジェントアーク(暈の一番上の部分が明るくなり、そこから両側へ弧を描いて伸びている光のこと)もスカイモニタ上で確認できたため、カメラを持って外へ飛び出しました」と渡辺さんは話す。さらに「これだけ同時に出現した暈は写真以外では見たことがなかったので、カメラの設定を変えてたくさん写真を撮りました」と教えてくれた。
今回撮影できたのは、内暈、上部タンジェントアーク、下部ラテラルアーク、幻日環(げんじつかん)という4種類の大気光象。この日は道内各地でも大気光象が見られていたそうだ。