
今年(2016)、創業400年を迎えた有田焼。記念イヤーの今年、さまざまなイベントが行われている。
焼き物の街として知られる有田。「佐賀県立九州陶磁文化館」は九州各地の陶磁器や、製作技法を紹介する焼き物専門の美術館。常設で約1300点が展示されており、無料で鑑賞できる。その館外アプローチデッキには、11月27日(日)までの期間限定で「USEUM ARITA」が開設中(要望に応えて12月6日~12月25日までの延長開催)。
有田焼を目で見て楽しむ「MUSEUM(ミュージアム)」の要素と、実際に「USE(使う)」ことができる体験型施設だ。
レストランスペースは、有田焼を鉢にしたグリーンが飾られ、光があふれる開放感ある空間。400年の歴史とこれからの有田焼を手で目で舌で楽しめるのだ。佐賀県が誇る名陶(人間国宝と三右衛門)による究極の器で、佐賀の食材を使った料理が楽しめる、特別な食空間が演出されている。
白石産新米コシヒカリや有明産しじみの味噌汁、小城羊羹とほうじ茶のセットなどが味わえる朝御膳、洋風と和食の2種類から選べる昼御膳、ランチタイム後にはカフェとスイーツのセットが、季節ごとに変わるメニューで堪能できる。有田焼の魅力を知りながらの美味しいひと時が楽しめる。
また、九州陶磁文化館の館内では、9月25日(日)までの期間中、「USEUM ARITA」と連動して、特別企画展「人間国宝と三右衛門」を開催している。佐賀県が生んだ人間国宝(井上萬二氏、中島宏氏、14代今泉今右衛門氏)と三右衛門(今泉今右衛門氏、酒井田柿右衛門氏、中里太郎右衛門氏)の代表作が一堂に会するのは、創業400年の今年ならでは。
「USEUM ARITA」のギャラリースペースでは、「ARITA EPISODE 2」として、国内外で取り組む多岐のプロジェクトから、有田焼を使って暮らしを豊かに彩るヒントや工夫を提案している。日本における磁器の基礎を作り、器の美しさを世界に発信している有田焼のこれからをぜひ、体験してほしい。