
佐賀藩主・鍋島家の伝来品を紹介している佐賀市の徴古館では、平成28年(2016)5月23日(月)~7月23日(土)の期間、企画展「侯爵鍋島家と東京」が開催されている。
佐賀藩第11代藩主の鍋島直大(なおひろ)は、明治維新を機に大名から華族、そして侯爵になり、住まいも佐賀から東京へ。ローマ公使など海外経験のあった夫妻は、明治社交界を牽引しながらも伝統文化を重んじた。まさに和魂洋才という明治国家建設の気風を体現した鍋島家の姿を、古文書や古写真、雅楽器、書画などを通して知ることができる。
とくに鹿鳴館時代の夫人のドレスは必見。小袖地を用いて、当時ヨーロッパで流行していた形の「バッスル・ドレス」に仕立てた他に例のない貴重なもので、16年ぶりに特別公開される。