雪の妖精が舞い降りる森のお店「ザ・バードウォッチング・カフェ」シマエナガファン必見のスポット
千歳市|【更新日】2025年5月9日

千歳市郊外にある「嶋田 忠ネイチャー・フォト・ギャラリー」に併設されている「ザ・バードウォッチング・カフェ」は、ナチュラリストに人気のカフェです。
客席から野生動物を観察でき、人気沸騰の「雪の妖精」シマエナガも気まぐれに姿をあらわしますよ。今回はカメラを片手にお店を訪れました。
目次
千歳川のほとりにあるフォトギャラリー兼カフェ
2014年12月、千歳川近くの静かな場所に「嶋田 忠ネイチャー・フォト・ギャラリー」がオープンしました。千歳市街地から支笏湖に向かう、通称「支笏湖通(道道16号)沿いにあり、森の中の一軒家と言った趣です。
嶋田忠さんは野鳥を中心に国内外で撮影を行う写真家。
館内には嶋田さんの代表作であるシマフクロウ(日本最大の猛禽類で絶滅危惧種)や、アカショウビン(カワセミ科の野鳥)の大型パネル「My Kamuy」など、躍動感ある写真が展示されています。
森の中にあるカフェでバードウォッチングを楽しむ
札幌の中心地でも野鳥の鳴き声を聞くことができますが、「どんな鳥が鳴いているのだろう」と、木々を見渡しても葉っぱや枝に隠れて見えなかったり、素早く飛び立っていってしまうため、じっくり観察できません。
この目で野鳥の姿を見てみたい…!ザ・バードウォッチング・カフェは、そんな方にぴったりのお店です。
ギャラリーに併設されたカフェスペース前には、水遊び場、石、苔、枯れ木などいくつものセクションや餌場が設けられています。
そこには野鳥やエゾリス、時にはキタキツネやエゾタヌキもやってくるそうですよ。
店内は野鳥を間近に見ることができるカウンターと、複数の利用が可能なボックス席を用意。一時間単位の予約で、最大2時間滞在できます。
カウンター席は人気ですが、予約がなくても、お客さんが予定より早く退席した場合は案内してもらえますよ。
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「撮影スペース」は野鳥との真剣勝負の場
取材時はバズーカ砲を抱えた人たちが、次々とカフェ奥のドアを開けて消えていきました。「サバイバルゲームでも始まるのか?」と思いましたが、よく見ると大きな望遠レンズを取り付けたカメラでした。
ドアの向こうにあるのは「撮影スペース(予約制・最大3時間1000円)」。窓の代わりにカムフラージュネットが張られ、そこからレンズを突き出して野鳥や動物を撮影します。
筆者も体験してみましたが、しばらくすると、こんな野鳥がやって来ましたよ。
すごい勢いで木を突っつく「アカゲラ」
こちらは「アカゲラ」。キツツキ科に属する野鳥で、カフェではよく見かけます。
脳震盪を起こさないのが不思議なくらい、激しくドラミングします。小鳥よりも動きは緩慢で、1か所に滞在してくれるので撮影しやすいです。
ギーギーと言う鳴き声が特徴的「コゲラ」
日本に生息するキツツキ科の中では最も小さく、英名も “Japanese Pygmy Woodpecker” と言います。日本全国に生息し、つがいや家族がいっしょの場合は、「ギー、ギー」と鳴いてお互いを呼び合います。
絶滅が心配な希少種「ヤマガラ」
派手なのか地味なのか分からない色合いが特徴的です。
日本全国に分布していますが、開発による生息地の破壊などにより生息数は減少し、国際自然保護連合(IUCN)により、軽度懸念(LC)の指定を受けています。
北日本でに多く分布「シジュウカラ」
全国に分布し、カフェで最も見かけます。鳴き声を使い分けてシジュウカラ同士でコミュニケーションをとっていると考えられています。
キジのような羽根が美しい「キジバト」
キジに似ていることからそう呼ばれています。「ヤマバト」の別名もあり、かつては山で生活していましたが、都市部の狩猟が禁止されてからは全国に分布し、街中に巣をつくることもあります。
妖精が舞い降りてきた
撮影スペースには、「シマエナガボタン」が設置されています。皆が待ちわびる「シマエナガ」を発見した人は、これを押してカフェスペースに知らせます。
シマエナガは気まぐれ。頻繁にあらわれる日もあれば、1日中待っても姿を見せないこともあります。
運よくシマエナガがやってきました。スズメ目エナガ科エナガ属の北海道固有の亜種で、本州や九州に生息するエナガとは異なり、頭が純白なのが特徴です。撮影スペースに緊張感と連射のシャッター音が鳴り響きました。
店内カフェにはここだけのオリジナルメニューも
バードウォッチングがひと段落したら、カフェでランチタイムはいかがでしょう?
ランチメニューは、地元食材を使った「ハンバーガーセット」と、「トルティーヤハックセット」の2つを用意。
ハンバーガーは、北海道産小麦を使用したもちもちパンズに北海道白老牛&オージービーフ赤身のQ100%の手作りパテと季節の地元野菜をふんだんに使い、トルティーヤハックは、トルティーヤに具材をサンドしています。
ボリュームたっぷり「シマエナガソフト」
シマエナガを撮影できた記念に、シマエナガソフト(750円)をオーダーしました。
ソフトクリームは北海道産の低温殺菌牛乳を使用。 ココアのビスコッティと濃いココアクッキーで、しっぽや羽根を表現しています。
思った以上にボリュームがあり、食べても食べても減らないお得感。隣で食べていた小さな子は「ママにあげる」とギブアップしていました。
野鳥に詳しくなれば、さらに楽しい
近年、ザ・バードウォッチング・カフェは、「シマエナガがやってくるカフェ」として人気ですが、それ以外の野鳥や野生動物もたくさんやってきます。
それぞれの名前や特徴を知ると、楽しさが広がりますよ。来店される際はぜひあらかじめ予約してからお出かけください。
ザ・バードウォッチング・カフェへのアクセス
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【住所】北海道千歳市蘭越90-26
【営業時間】11:00~17:00(フード 10:30~15:30/ドリンク&デザート 10:00~16:30)
【定休日】毎週火曜日(ほか夏季・年末年始休業あり)
【公式ホームページ】https://tbwcafe.base.shop/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。