縄文時代にタイムスリップ!?「蜆塚公園」で国の指定史跡を見学
浜松市|【更新日】2025年3月3日

浜松にある「蜆塚公園(しじみづかこうえん)」を知っていますか?
約4,000年前の遺跡を中心とした広々とした公園で、当時のまま保存された貝塚や、木と植物で作られた復元建物が点在し、まるで縄文時代にタイムスリップしたかのような感覚を味わえる場所なんです。
縄文時代の人々の暮らしぶりを体験できる「蜆塚公園」を紹介していきます。
目次
国指定史跡を中心とする公園「蜆塚公園」
縄文時代当時の景色が再現されています
浜松市にある「蜆塚公園」は、国指定史跡である蜆塚遺跡を中心とする公園です。
蜆塚遺跡は、縄文時代後・晩期(約4,000~3,000年前)のムラの跡で、中央の広場を囲んで住居跡や墓地、4ヶ所の貝塚が見つかっています。
また、当時の姿を想像して建てられた復元建物もあり、誰でも自由に入園し散策ができます。(貝層保存施設と復元建物の内部及び江戸時代の民家を移築した旧高山家住宅の内部は、博物館開館日のみ公開)
ここからは、蜆塚公園で見られるものについて詳しく紹介していきます。
当時の生活が垣間見える「貝塚」
発掘調査当時のまま保存された「貝層保存施設」
9割以上がヤマトシジミだそうです
蜆塚遺跡では、縄文時代後期から晩期にかけての貝塚が、大小4ヶ所見つかっており、約1,000年間にわたる8つの層が確認されています。
なかでも第1貝塚は発掘調査当時のまま保存されており、斜面にあったことから厚く貝殻が積もっているのが特徴です。
貝塚とは、昔の人々が貝や獣の骨などを積み上げたゴミ捨て場ですが、蜆塚に暮らした人たちが捨てた物からその生活を想像できる、貴重な資料となっています。
約420㎡の面積のものも!複数の貝塚が点在
第1貝塚以外の3ヶ所は、近代までに畑地として開墾が進んだため、厚い所でも30cmくらいしかないそうです。しかし、その広さは第3貝塚だけでも約420㎡!
それぞれの貝塚で、発掘された柱の跡などの位置は小さな看板で示されています。3ヶ所の貝塚が点在しているので、順番に散策し観察してみてくださいね。
現地発信!おすすめホテル・旅館は こちら
縄文時代を再現して建てられた復元建物
柱穴や炉跡から再現した「平地式住居」
中は意外と広く感じます!
蜆塚遺跡では、発掘調査の結果、6本柱と4本柱の四角の家の跡と、8本柱の丸い家の跡が20数軒見つかったそうです。
敷地内には、地面に掘り込みを持たないそれらの「平地式住居」が再現して建てられています。
全て木や植物でできており、その再現度の高さから、まるでタイムスリップしたかのような感覚になりますよ。
19世紀半ばの農民の住宅を再現した「旧高山家住宅」
1980年に移築工事が完了したそう
「旧高山家住宅」は、浜松市村櫛町にあった古民家の受贈をうけ、蜆塚公園へ移築したもので、19世紀半ばの標準的な農家の住宅です。
屋内は、入ってすぐが土間(写真左上・右下)、その左側に床上の2室が広がっており、間口5間、奥行き約3間半の、比較的小規模な古民家です。
座敷やスノコの天井も見ることができ、流しや神棚があるのも確認できます。
縄文時代を想像できる「蜆塚公園」へ
約4,000年前にタイムスリップしたかのような空間が広がる蜆塚公園。
発掘調査当時のまま保存された貝層や、木と草で作られた復元住居からは、縄文時代の人々の暮らしぶりが生き生きと伝わってきます。
国指定史跡の蜆塚公園で、先人たちの生活を身近に感じ、浜松の歴史に触れてみましょう。
「蜆塚公園」へのアクセス
-
【住所】静岡県浜松市中央区蜆塚4丁目22-1
【アクセス】浜松駅バスターミナル2番のりば「蜆塚・佐鳴台」方面行「博物館」下車1分
【問い合わせ(電話番号)】053-456-2208
【開園時間】常時開園(貝層保存施設・復元建物内部及び旧高山家住宅は、9:00〜16:30、駐車場は第2駐車場の一部を除き夜間は閉鎖)
【休園日】年中無休(貝層保存施設・復元建物内部及び旧高山家住宅、第2駐車場の一部を除く駐車場は、月曜日(休日の場合は開館)・祝日の翌日・年末年始(12月29日~1月3日)などに閉鎖)
【駐車場】あり(45台)
【公式サイト】https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hamahaku/04smzkap/kouen.html
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご覧ください。