世界の貝類の宝庫!真鶴の「遠藤貝類博物館」に眠る珠玉の貝コレクション
真鶴町|【更新日】2025年2月6日

相模湾に面した真鶴町で、一人の教育者が40年以上かけて集めた世界的な貝類コレクションがあります。
神奈川県の天然記念物であるウメボシイソギンチャクの生体展示や、国内でも有数のコレクション数を誇る貴重な標本など、貝類だけに留まらない、見応えのある展示が広がる「真鶴町立遠藤貝類博物館」。
大人300円という入場料(変更の可能性あり)からは想像できない充実の内容で、幅広い年齢層の来館者を魅了し続ける博物館の魅力に迫ります。
目次
真鶴が誇る貝類コレクション誕生秘話
遠藤貝類博物館とケープ真鶴は真鶴半島の先端にあるよ!
神奈川県真鶴町のケープ真鶴の2階に位置する遠藤貝類博物館は、地元出身の遠藤晴雄先生による類まれな貝類コレクションを中心とした特色ある博物館です。
遠藤先生は地元小学校の理科教諭として務めながら、熱心な貝類研究家として知られ、長年にわたり世界中から貴重な標本を収集してきました。当初は自宅を改装して私設博物館として運営していましたが、教育への貢献を願い町へ寄贈されたことで、現在の施設が開館しました。
遠藤貝類博物館の見どころを徹底解剖!見逃せない展示たち
世界の海を旅するように!4つの展示室を巡る
館内は4つの展示室で構成され、「真鶴・相模湾の貝」「日本の貝・オキナエビスコーナー」「世界の貝」「企画展・真鶴の海の生き物」という構成で、体系的な展示が行われています。
巨大なオオシャコガイから、顕微鏡でしか見えないような微細な貝まで、実にさまざまな大きさ、形、色彩を持つ貝類が展示されています。随所に置かれている豆知識も興味深いので、ぜひ読んでみてください。
実際の貝を見ながら模写するスペースなど、来館者を楽しませるさまざまな工夫がなされています。
入り口から見所満載!目眩く発見の旅
貝の標本に加えて、館内には水槽も設置されています。中でも入口近くで出会える神奈川県の天然記念物・ウメボシイソギンチャクは、なんと100年近い寿命を持つ個体もいるという驚異的な生物。
ここで実物をじっくりと観察した知識を活かせば、三ツ石海岸での磯遊びがより一層楽しくなること間違いなしです。
他にも真鶴の定置網に引っかかり、発見時には白骨化が進んでいた絶滅危惧種の子クジラの骨格標本も間近で観察することができます。
再現性の高さに驚き!目の前に広がる真鶴の海の生態系
ジオラマには小さな生き物がたくさん!間近でぜひ見てみよう
第1展示室の目玉は、真鶴の豊かな海の生態系を緻密に再現したジオラマとドーム展示です。ジオラマでは実物の貝類や珊瑚に加え、紙粘土で精巧に作り上げられたウミウシの模型など、まるで海中散歩をしているかのような臨場感あふれる世界が広がります。
また圧巻なのが、真鶴の海の貝類を網羅したドーム展示。海岸で見つけた貝の名前も特定できるほど充実しており、この地の豊かな貝類に驚かされます。
貴重な世界の「オキナエビスガイ」コレクションは必見
第2展示室には、世界で30種類ほどしか確認されていないオキナエビスガイのコレクションが展示されています。遠藤先生はなんと、そのうち27種を収集。
「生きた化石」として知られるこの貝は地質時代に繁栄し、殻口にあるスリットが特徴の稀少な生物です。展示室では、その貴重な標本を間近で観察し比べることができます。
現地発信!おすすめホテル・旅館は こちら
海と人をつなぐ教育活動「海の学校」や「海のミュージアム」
博物館では小中学校や教育団体向けの「海の学校」や夏季にはどなたでも参加可能な「海のミュージアム」という自然体験プログラムを実施しています。
「海のミュージアム」は要予約、秋冬は特別プログラムも開催されているので、公式インスタグラムやウェブサイトをご確認の上、開催日に合わせて訪れるのもおすすめです。
普段は解放されていませんが、プログラムで使用される2階のバルコニースペースからは相模湾の絶景を望むことができます。
真鶴の海をよく知る!博物館の学芸員はこの方
カラフルで可愛いウミウシがたくさん♪
現在学芸員を務める栢沼勇魚(いさな)さんは教育普及活動だけでなく、真鶴の海の調査研究にも力を入れています。真鶴半島のウミウシ類の写真を並べたフォトウォールはご自身で撮影されたそうです!
ギャラリートークも可能だそうなので、気になる方は入館時にぜひ聞いてみてください。
海からの贈り物!真鶴が誇る世界の貝類の宝庫
遠藤貝類博物館は、一見マニアックな専門館のように思えますが、実は小さな子どもから年配の方まで、誰もが新しい発見に出会える場所です。
世界的な貝類コレクションを通じて垣間見える真鶴の海の豊かさには感動を覚えました。何度訪れても新たな魅力に出会える、そんな親しみやすい博物館へぜひ足を運んでみませんか。
現地発信!おすすめホテル・旅館は こちら
「真鶴町立遠藤貝類博物館」へのアクセス
-
【住所】神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴1175番地
【アクセス】JR真鶴駅よりバス20分 、「ケープ真鶴」下車
※バスの本数が少ないので、時間は事前にご確認ください【営業時間】10:30~15:30(最終入館 15:00)
【定休日】水曜日・木曜日(祝日の場合は翌金曜日)
【連絡先】 0465-68-2111
【駐車場】あり
【料金】入館料 大人 300円、小学生〜高校生150円 ※真鶴・湯河原町民無料
※変更の可能性あり【公式サイト】https://www.endo-shellmuseum.jp/
【公式インスタグラム】https://www.instagram.com/kaihaku_manazuru/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。