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温かな絵が魅力!三世代で行きたい「おおば比呂司記念室」

札幌市|【更新日】2025年1月17日

温かな絵が魅力!三世代で行きたい「おおば比呂司記念室」

全日空の機内誌表紙絵や、全国の銘菓の商品パッケージ、週刊誌や絵本の挿絵などを広く手掛け、TVタレントとしても活躍していた漫画家・画家をご存知ですか?

その方はおおば比呂司さん!実は札幌市のご出身で、唯一の常設展示施設が大通公園の西隣にあるんです。

子どもから大人まで楽しめる、その温かな絵の魅力と施設の様子をご紹介します。

目次

おおば比呂司氏の作品を唯一常設展示する貴重な施設

おおば比呂司氏とは〜札幌出身の漫画家・画家

おおば1

人好きで穏やかだったという人柄が笑顔に表れています

おおば比呂司さんは本名を大場博司、1921年(大正10年)に札幌に生まれ、1949年(昭和24年)には北海道新聞社の図案課で記事の挿絵を担当。

子どもたちと一緒にイラストを描くなど、子ども好きだった逸話が残っています。

東京に移ってからは、その温かな絵のタッチとユーモアたっぷりの性格が人気を博し、TV番組で早描きを披露したり、CMに出演したりも。

現在60歳以上の方は、覚えがあるのではないでしょうか?

記念室は大通公園西隣の札幌市資料館内にあります

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地下鉄駅出口を出てすぐ見つかるので迷う心配なし

おおば比呂司記念室があるのは、大通公園西隣に立つ札幌市資料館(旧札幌控訴院庁舎)の1階。

札幌市資料館はもともと札幌控訴院(現札幌高等裁判所)として使われていて、その風格ある佇まいも一見の価値があります。法廷を復元した刑事法廷展示室も見どころです。

毎年テーマを設けて膨大な作品から50〜60点を展示

取材当時の展示テーマは「欧羅巴紀行」でした

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観覧無料でいいの?と思うほど充実した展示内容

札幌市資料館に入り、左側へ進むとおおば比呂司さんの作品展示室があります。

「輪転機」と呼ばれるほど早描きだったおおば比呂司さんなので、残された作品数は膨大!その中で、毎年テーマを設けて50〜60点を展示しているそう。

2024年12月に取材したときのテーマは「欧羅巴(ヨーロッパ)紀行」でした。

※取材のため許可をいただいて撮影しています。

絵本も手掛ける温かみのあるテイストが素敵

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移住していたオランダの風景を描いた作品たち

おおば比呂司さんの作品で私が一番なじみ深いのは、岩手県・小松製菓(巖手屋)の南部せんべいのパッケージ、あとは絵本「パンケーキのおはなし」です。皆さんはどうでしょうか?

対象物への愛情を感じる温かみのあるイラストが印象的ですが、外国の風景を描いたスケッチも味があってとても素敵。

旅行中もスケッチブックを持ち歩いていたおおば氏

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スマホで撮影するよりも、ずっと思い出に残りそう

旅好きだったおおば比呂司さんは常にスケッチブックを持ち歩いていたそう。こんな風に旅行中に体験したことを記録できたら素敵ですよね。

食堂やラーメン屋を訪れると、さらさらと描いてはページをちぎってお店の人にあげてしまうことも多々あったとか。全国のあちこちに絵が眠っているかもしれません。

多くの作品が生み出された東京のアトリエを再現

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東京・練馬に構えた自宅のアトリエを再現した一角

展示室は全3室、3部屋目にはショップと併設して東京のアトリエが再現されていました。よく見ると旅先で手に入れたような物もあり、なんだか親しみを感じます。

イーゼルにかかっている風車の絵は、絶筆となった作品です。

ショップではオリジナルグッズや絵本も販売

ポストカードには札幌や北海道をモチーフにした絵も

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特徴を捉えつつも自由なスタイルが魅力です!

ショップではポスターやポストカードなどのグッズを販売しています。

札幌の有名な観光スポット、時計台やテレビ塔、北海道庁赤れんが庁舎を描いたポストカードは旅の記念にもぴったり。

おおば比呂司さんが手掛けた絵本や、パッケージのイラストを描いた南部せんべいシリーズもありました。

開設30周年を記念した特別な作品集も販売中

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作品集や絵本、アニメーションDVDも並んでいます

おおば比呂司記念室は2025年9月に開設30周年を迎えます。

それを記念した貴重な作品集の見本をちらりと拝見すると、どこかで見覚えのある懐かしい絵がたくさん!気づいていないだけで、あちこちで目にしていたんですね。

きっと多くの方の琴線に触れるだろうこの作品集、ぜひ手にとってみてください。

どこか懐かしいおおば比呂司氏の作品の魅力を味わって

お子さんは絵本で、大人なら銘菓の商品パッケージなどで、さらに上の世代ならきっとTV番組やCMで知っているだろうおおば比呂司さんの作品。

札幌を訪れたらぜひ「おおば比呂司記念室」を訪れてみてください。時代や世代を超えて愛される温かな絵の魅力を、改めて感じるはずです。

「おおば比呂司記念室」へのアクセス

  • 【住所】北海道札幌市中央区大通西13丁目 札幌市資料館内

    【アクセス】地下鉄東西線西11丁目1番出口より徒歩約5分

    【問い合わせ(電話番号)】011-272-1367

    【開館時間】4/1〜10/31 9:00〜19:00、11/1〜3/31 9:00〜18:00(最終入室は閉館の20分前まで)

    【定休日】札幌市資料館に準ずる

    【料金】観覧無料

    【駐車場】なし

    【公式サイト】https://www.s-shiryokan.jp/floor/o-ba.htm

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

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ライタープロフィール

蜂野沙季

蜂野沙季

北海道出身、札幌市在住。札幌の情報誌の編集を8年半務め、現在はフリーライターとして活動。美味しいものにはちょっとうるさい。旅行は国内から海外までどこへでも。趣味は読書、美術館めぐり、お茶全般。本とお茶は旅行の必需品。