リーズナブルで絶品の寿司店!地元民も愛する伊豆熱川の「藤すし」
東伊豆町|【更新日】2024年12月3日

観光グルメには載らないけれども、地元に愛される優良店は数多く存在します。そんなお店のひとつが伊豆熱川の藤すしです。
お店の推しネタはマグロ。東京・豊洲から仕入れた良ネタのマグロを、江戸前築地で修行した主人が丁寧な仕事で提供します。
今回は、40年近くにわたって地元に愛される寿司店で、ローカルグルメを堪能します。
目次
熱川の住宅街にある地元の人気店
途中の看板を目印に細道を進む
旅先で見知らぬ土地を行くワクワクがあります
観光地の熱川でも藤すしのあるエリアは住宅地です。細い道を通り抜けていくので、ナビなどを使って道を確かめながら向かった方がいいでしょう。
途中にはこうした案内板が数箇所出てきますので、参考にしてください。伊豆急伊豆熱川駅からは、徒歩約20分です。
地元ファーストの営業で38年
右にある飾り石も渋いシックな店構え
開店から38年になる藤すし。通りを挟んだ反対側には広めの駐車場があります。(取材時2024年)
最近は観光客が増えてきたそうですが、お客さんの多くは地元の方や別荘地の方だそうです。親子三代続けて通うお客さんもいるのだとか。
暖簾に記されるのはお店のルーツ
お店のルーツはさりげないところに隠れています
軒先には白い布地に墨書きの暖簾がかかっています。横には東京築地・稲良と書いてありますね。これは東京の老舗マグロ卸です。
ご主人は築地で寿司職人の修行を積み、その際、懇意にしていた稲良から暖簾を分けていただいたそう。
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誰でも安心して入れる清潔で広々とした店内
長いカウンターに長い冷蔵ショーケース
7名分のスペースを埋めるネタケース
お店に入ると左側には座敷席、右側にカウンターとテーブル席があります。オープンから38年だそうですが、店内はとても清潔です。カウンター奥にいるのが店主の岩崎さんです。
カウンターには長い冷蔵ケースがあり、活きのいい寿司ネタがズラリと並びます。ケースにあるだけでも30種類、どれも美味しそうです。
地元で獲れる日替わり鮮魚
マグロ以外の地物も充実
日替わりの鮮魚メニューは、定置網などで獲れた地物の魚です。
岩崎さん曰く、魚とは釣り上げた直後は柔らかく、その後固くなり、そしてまた柔らかくなるそう。
こちらのお店では硬直する前の柔らかく新鮮な魚を仕入れています。漁港のある街ならではのグルメです。
明朗会計の証、タッチパネルタブレット
テーブル席や座敷で重宝します
藤すしの良心、明朗会計のタッチパネルタブレットです。お寿司屋さんといえばお会計の時にドキドキすることがありますが、こちらのお店はタブレット式なのでどれだけ頼んだか一目瞭然です。
タブレットはテーブルと座敷のみ、カウンターは会話を楽しんでほしいということでタブレットはありません。
ちらさないのが美味しいちらし寿司
上下二段に分かれた変わりちらし寿司
見た目にも華やかな二段重です
藤すしの人気メニューは、ちらし寿司の藤です。ちらし寿司といえば寿司飯の上にネタがのるのが定番ですが、こちらでは上下に分かれたお膳として出てきます。
これが実はナイスアイディアで、最初はおかずとして食べて、後からちらし寿司に味変する、またはお酒を飲みながらのおつまみとしても楽しむことができます。
藤すし自慢のお造りコーナー
いい魚といい腕がきらめく宝石を生み出します
お造りをクローズアップします。存在感のある3枚の赤身がマグロ、その後ろにアジ。
白身が地物のカンパチ、ヒラメ、そして甘エビ、その下にイカ、アオヤギ、ホッキ貝、ホタテ、ホタテに隠れてタコがいます。
右上はウニ、タラコ、数の子の珍味エリア、左上はガリがしっかりと押さえています。
ちらし寿司の食べ方はフリーダム
上に載せるもよし、そのまま食べるもよし
続いてご飯のお重のラインナップです。上に玉子焼き、かまぼこ、煮付けたホタテとしいたけ、りんごの箸休めエリア、そして下に寿司飯がどっしりと構えます。
食べ方は?と店主の岩崎さんに尋ねると、「お好きなように食べてください」とのこと。大らかなお寿司屋さん、いいですね。
今日のマグロはボストン直送の生マグロ
ボストン発豊洲経由で熱川に来ました
ではお店自慢のマグロからいただきます。今日のマグロは米ボストンから届いた生マグロです。築地直送とあってその味は絶品、東京の高級店で食べるのと変わりません。
海鮮どころとして有名な伊豆ですが、マグロはウィークポイント。その伊豆で築地レベルのマグロが食べられるのは貴重です。
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どれを食べても絶品の美味しい宝箱
甘い美味しさエビとカンパチ
この甘さはまごうことなき甘エビ!
こちらは北海道の甘エビ、身は甘く殻も柔らかいので頭の部分まで食べられてしまいます。
甘さといえばカンパチも身からジュワッと甘味を感じるうまさでした。地物ならではの鮮度がそうさせるのでしょうか。
ほか、丁寧に仕込まれた貝類の刺身も絶品です。
ご飯へのダイブはフリーダム
ウニご飯だけでなくタラコ、数の子ご飯も楽しみました
ご飯エリアにはウニと共に飛び込むことにしました。たくさんの品数から自分で選んで寿司化することができるのは、ユーザー目線のいい思いつきですね。
ちなみに藤以外のちらし寿司は、上にネタが載る通常のちらしです。上下二段式は藤だけの特別サービスなんだとか。
うまい魚のためなら努力を惜しまない
控えめながらも話上手な岩崎さん
魚の目利きである店主の岩崎さん。マグロは豊洲と三崎の二箇所から、地魚は地元稲取の鮮魚店、この辺りでは獲れないウニ、赤貝などは沼津市場まで仕入れに行っているそうです。
仕入れだけでも大変そうですね、と尋ねると「とにかく長いカウンターのケースを埋めないとね」と笑っていました。
実直な味と経営で人気の町のお寿司屋さん
マグロ自慢の藤すしですが、お値段も高いもので1人前2,000円程度と良心的。いち早く注文タブレットを導入するなど、ユーザー目線の経営が地元では大人気です。
顧客第一の姿勢が長く続く秘訣なのでしょうね。伊豆でうまいマグロと寿司が食べたくなったら、ぜひおすすめしたいお店です。
藤すしへのアクセス
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【住所】静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1424-20
【問い合わせ】0557-23-4040
【営業時間】11:00〜13:30(L.O. 13:30)、16:00〜22:00(L.O. 22:00)
【定休日】火曜日
【駐車場】12台
※掲載時の情報です。