精巧で繊細!「浜松ジオラマファクトリー」でジオラマの世界に惹き込まれる
浜松市|【更新日】2024年11月1日

皆さんは「ジオラマ作品」に対してどんなイメージを持っていますか?
実は私は今までジオラマ作品に対して興味を持ったことがなかったのですが、見学しているうちにその繊細な世界に惹き込まれ、あっという間に虜になってしまいました。
今回は奥深いジオラマ世界を体感できる「浜松ジオラマファクトリー」をご紹介します。
目次
ジオラマ世界に入り込む「浜松ジオラマファクトリー」
浜松ジオラマファクトリーとは?
今年のグランプリ作品が入口前でお出迎え!
浜松駅から徒歩5分の位置にあるザザシティ浜松。
その西館の1階にある「浜松ジオラマファクトリー」は、ジオラマ界を代表する作家・山田卓司氏の作品を常設展示している全国初の施設です。
ジオラマとは、縮小模型でミニチュアの人物や物、背景を表した「立体模型」のことで、同施設では昭和の情景を映し出した作品から特撮ものやミリタリーモデルまで、さまざまなジャンルの作品が展示されています。
あっという間に時間が過ぎる!魅力的な展示の数々
間隔にゆとりを持った展示で各作品をじっくり観覧可能
浜松ジオラマファクトリーでは、山田卓司氏のジオラマ作品を随時70点展示。展示は定期的に入れ替わるそうなので、何度訪れても飽きずに楽しめます。
作品の横にあるボードには、解説や制作時のこだわりが記載されていて、それを読みながら作品を見ると注目すべきポイントがわかります。
館内には、はままつ未来会議が主催する「浜松ジオラマグランプリ」受賞作品や、「ハイスクールジオラマグランプリ(通称:HiD)」での上位入選作品も展示。
十分すぎるほどの見応えで、時間が一瞬で過ぎ去りますよ。
プロモデラー山田卓司氏の名作をご紹介
有名テレビ番組の優勝作品をリメイクした展示
麦わら帽子はアゴひもの結び目を解いて脱がせるそう!
山田卓司氏はTVチャンピオン「プロモデラー選手権」で5回優勝した経験のある、日本のプロモデラー界を代表する作家の1人。番組では昭和の情景を映し出した作品を数多く手がけました。
1999年にTVチャンピオンで制作した「終戦の思い出」(写真右)は、“20世紀の大事件”というお題に対して「終戦」をイメージした作品。
終戦を“日本の原点の日”とポジティブに捉えた作品で、作品に登場する人々が笑顔なのが印象的です。
世界観がたまらない特撮系の作品が豊富
ガンダムが生き生きとして見える…
山田卓司氏は特撮系の作品がお好きとのことで、昭和の情景作品以外にもガンダムやゴジラ、SF作品などのジオラマが展示されています。
中でも館内の最深部で展示されている「繭」(写真右)はその迫力に思わず息を呑みます。
映画「エイリアン」で襲われた地球人が繭にされるシーン表現した作品で、ミステリアスなエイリアンの世界観を見事に表現。宇宙船内や卵、繭は全て自作だそうです。
奥が深いジオラマ作品
襖のしわや壁の汚れもこだわりのひとつ
こちらは「ウルトラQ」第15話「カネゴンの繭」のラストに出てくる「鳥獣戯画」風のイラストからインスピレーションを受けて制作した「金田家の肖像」という作品。
お札はおままごと用のものを縮小コピーして並べ、新聞も「カネゴンの繭」放映日である昭和41年4月10日付の縮小版ものを用意。
箪笥やちゃぶ台、右側のカネゴンの頬あたりにチラリと見える日めくりカレンダーもすべて自作しているそうで、細部までこだわりが見られます。
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「浜松ジオラマグランプリ」受賞作品を展示
今年度の受賞作品を紹介!
どの角度から見ても楽しめる抜け目のない作品に感動!
2024年8月にザザシティ浜松1階の特設会場で開催された「第13回浜松ジオラマグランプリ」の入場作品も、浜松ジオラマファクトリーに展示されています。
今年のグランプリ作品は、大嶋了さんによる『七夕の思い出』。
レトロな商店街の日常を切り取ったような作品は、登場人物皆が思い思いの時間を過ごしている様子が表現されています。
正面以外からもよく見てみると、右側から見られる薬局の棚やショーケースには商品がひとつひとつ陳列されていたり、左側から見ると喫茶店の壁にまでメニューが貼られていたり、細かな部分まで配慮したこだわりが感じられます。
彗星の如く現れ3連覇を果たした作家
繊細かつ独創的な世界観で思わず見入ってしまう…
浜松ジオラマグランプリ2021で初登場・初グランプリとなり、2021年から2023年まで3連覇を果たした作家・青山祐司氏。独創的な世界観が唯一無二で、多くの方が青山氏の初登場作品に度肝を抜かれたそうです。
一般的には作家ごとの作風がどの年の作品にも現れてくるそうですが、青山氏の作品は毎年驚くような世界観だそう。
今年のグランプリは逃してしまいましたが、山田卓司賞を受賞(写真右の作品)。来年の作品も楽しみです。
ジオラマ界のホープ!学生作品の展示にも注目
個性あふれる作品の数々!
浜松ジオラマファクトリーでは、「ハイスクールジオラマグランプリ(通称:HiD)」での上位入選作品も展示。参加しているチームは模型部や美術部、地理歴史部などさまざまです。
第11回ハイスクールジオラマグランプリでグランプリ大賞を受賞したのは、岡山理科大学附属高等学校 科学部の「ゴジラの逆襲」(写真右) 。
映画「ゴジラの逆襲」でゴジラとアンギラスが大阪城のそばで戦うシーンを再現し、大阪城の丸瓦の本数や窓の位置などは本物同様にしているそう。手作りで作り込まれたアンギラスの表情が魅力的です。
「浜松ジオラマファクトリー」で心動かされる体験を
ジオラマとは何かを知らなくても楽しめる「浜松ジオラマファクトリー」。一度訪れるとその奥深さにきっと気づくと思います。ぜひジオラマの魅力を感じに訪れてみてくださいね。
浜松ジオラマファクトリーへのアクセス
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【住所】静岡県浜松市中央区鍛冶町15 ザザシティ浜松 西館1F
【アクセス】JR浜松駅・遠鉄新浜松駅から徒歩5分
【営業時間】10:00~20:00(最終入場時間 19:30)
【休館日】水曜日
【入館料】大人300円/中高校生200円/小学生100円/未就学児童 無料
【駐車場】有料駐車場あり(100円/20分・上限料金:24時間まで1,000円)
【公式サイト】https://hamamatsu-diorama.com/
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