貴重な展示にゾクゾク!「海上保安資料館横浜館」で工作船の秘密を知る
横浜市|【更新日】2025年1月7日

未だに謎の多い国、北朝鮮。横浜・みなとみらいには、そんな北朝鮮の工作船が展示されている資料館があります。
その名は「海上保安資料館横浜館」。今回は貴重な展示を通して、海上保安の大切さを学んできました。
目次
みなとみらいの無料施設。謎多き北朝鮮の世界に触れる
観光地にひっそりと。看板に書かれた文字に興味津々で入館
赤レンガ倉庫、赤レンガパークを過ぎ、「海上保安資料館横浜館」に到着しました。
にぎやかな観光名所から少し離れた場所にあるので、周囲はとても静か。「北朝鮮工作船展示」という文字がつい目を引きます。
2001年12月22日に起きた、九州南西海域工作船事件。「海上保安資料館横浜館」では、当該事件の工作船や回収物などが展示されています。
入館は無料です。では、中に入ってみましょう!
日本を震撼させた工作船事件。海上警備の重要性を学ぶ
中央には本物の工作船が!凄まじいインパクトに息を呑む
いきなりインパクト大。ボロボロの工作船
入館してビックリ。入って早々に、存在感抜群の工作船が展示されていました。資料館の大半のスペースを占めています。
やや不気味な雰囲気に圧倒されていると、スタッフの方々が明るく出迎えてくださいました。ちょっと気持ちが和みます。
生々しい弾痕に、ついドキッとしてしまう
さび付いた船体には、複数の弾痕が。こちらは、海上保安庁の巡視船から放たれた射撃の痕です。
20年以上前の出来事ではありながらも、当時海の上で壮絶な攻防戦が繰り広げられていたんだなと、身震いしてしまいました。
海の平和を守る。海上保安庁の任務に頭が上がらない
命がけで日本を守る、ありがたい海保の存在
展示に進む前に、まずは海上保安庁について学びを深めましょう。こちらでは、パネルで海保の役割が分かりやすく解説されていました。
領海警備や密漁の取り締まり、テロ対策など。海保の任務はさまざまです。私たちの平和な暮らしを海から支えてくれていることがよくわかります。
海の安全と治安の確保に尽力する海保の皆さんに、頭が上がりません。
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回収物に鳥肌が止まらない。乗組員の様子が目に浮かぶ
戦いへの備えか?おどろおどろしい武器に言葉を失う
攻撃力が強そうな銃。物騒すぎる…
では、展示品をチェックしていきましょう。
まず目に入ったのが、銃の数々です。なんて物騒な…。刺激の強い展示に、言葉を失ってしまいました。
工作船には、自動小銃やロケットランチャーなど、危険な武器が積まれていたようです。
日本の領海に入るにあたって、戦いに備えていたのでしょうか。想像するだけで恐ろしいです。
通信履歴に驚愕。一体何をするつもりだったのか?
携帯電話は日本製。どこで手に入れたんだろう…
こちらは、北朝鮮の乗組員が使用していた携帯電話です。
携帯電話には、暴力団関係者への架電履歴が残されていたのだそう。
工作船で覚せい剤の密輸をしていたのではないか、重大な犯罪に利用していたのではないかといった説がありますが、真相は分かっていません。
生きて帰れないかもしれない。心が締め付けられる展示も
テレビでしか見たことない!北朝鮮国民の証
北朝鮮の国民が付ける、金日成バッチも回収されています。
当たり前ですが、実物を見たのは初めてです。本当に北朝鮮の人が乗っていた船なんだなと、改めて実感しました。
工作員としての覚悟か?少し悲しくなってしまう
乗組員たちは、生きては帰れないかもしれないという覚悟を持っていたのかもしれません。工作船には、自爆装置も搭載されていました。
乗組員たちはどんな想いで航海していたのでしょうか。つい想像しては、心が締め付けられます。
劣悪な環境での生活に唖然。ボロボロになりながらの航海
船内の様子をのぞき見。浸水を防ぐ必死の作業が伺える
股引で壁の穴を埋める。原始的な方法に驚く
船内をのぞいてみましょう。至る所に、浸水を防ぐ応急処置の痕がありました。
どうやら、衣服を詰めて穴を塞いでいたようです。必死に作業をしている様子が目に浮かびます。
ちなみに工作船には燃料タンクや小舟などが積まれており、乗組員の居住スペースはほとんどありません。
劣悪な環境下での航海を思わせる展示は、想像に絶するものがありました。
激しい銃撃の応酬の末、自爆した工作船。日本の海は守られたけど…
激しい銃声が響く当時の様子。海保の活躍に見入ってしまいます
館内では、九州南西海域工作船事件の実際の映像も見ることができます。
日本の海を守るために工作船に対処する海保、それに抵抗する工作船。その中で起こる激しい銃撃は、見ているだけで緊張感が走ります。
最終的に工作船は自爆と思われる爆発を起こして、海へと沈んでいきました。
証拠の隠滅をしようとしたのではないかといわれています。
日本の海は無事に守られましたが、事件で海保の海上保安官3名が負傷してしまったとのことでした。
最後はちょっとホッコリ。「うみまるショップ」に癒される
唐突なほんわか空間。かわいい~♪
映像のインパクトが尾を引く中、突如目の前に現れた「うみまるショップ」。
つい先ほどまで激しい銃撃戦を見ていたので、意表を突かれてしまいました。ほんわかとした、可愛らしい空間です。
ショップには海上保安庁のマスコットキャラクター「うみまる」のオリジナルグッズをはじめ、各種お土産が揃っています。最後はちょっと癒しの時間です。
平和への想いを胸に。海上保安と国際問題を学ぼう
北朝鮮の本物の工作船が見られる貴重なスポット、「海上保安資料館横浜館」をご紹介しました。
展示品はどれも興味深く、謎に包まれた北朝鮮という国の一部を垣間見ることができます。
今まであまり知らなかった海保の役割も知り、ありがたみを感じるとともに平和への想いがより一層強くなりました。
インパクト抜群の展示や北朝鮮との国際問題も学べる「海上保安資料館横浜館」に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
「海上保安資料館横浜館」へのアクセス
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【住所】神奈川県横浜市中区新港1-2-1 赤レンガパーク隣
【営業時間】10:00~17:00
【休館日】毎週月曜日(休日の場合は翌平日)/年末年始(12月29日から1月3日)
【公式サイト】海上保安資料館横浜館 | JapanCoastGuardMuseumYOKOHAMA
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。