仏像好き必見。重要文化財などの貴重な仏像と向き合う「かんなみ仏の里美術館」
函南町|【更新日】2024年5月15日

静岡県田方郡函南町にある「かんなみ仏の里美術館」。昔からこの地域で大切に守られてきた24体の仏像を町民の財産として保存・継承していくための施設です。
実際に伺ってきたのですが、仏像好きはもちろんのこと、仏像にあまり詳しくない方でも楽しめるような美術館となっていました。その様子を紹介していきます!
目次
かんなみ仏の里美術館とは?
全国的にも貴重な24体の仏像を展示
もともとは桑原薬師堂に仏像が保管されていました
電線の向こう、森の木々の間に屋根が見えているのですがわかりますか?「桑原薬師堂」です。
国指定重要文化財の阿弥陀如来及両脇侍像(阿弥陀三尊像)や、静岡県指定有形文化財の薬師如来坐像、毘沙門天立像、聖観音立像、地蔵菩薩立像、十二神将立像……。
計24体の貴重な仏像が保管されていました。2008年に町に寄贈され、現在は2012年に開館したかんなみ仏の里美術館に保管されています。
町民の厚い信仰心によってこれまで守られてきた仏像
取材時はひな祭りの時期。町民からお借りしている立派な雛人形が飾られていました
貴重な文化財を後世に保存・継承していくためには、きちんとした管理が必要不可欠。かんなみ仏の里美術館はその役割を担っています。
町民の財産として力を合わせて守ってきた仏像群。今もなおその慈しみは変わりません。
町民からの愛の形として、館内には町民からお借りしている花やつるし飾り、日本人形などが展示されています。
仏像見学前に資料展示室で予備知識を付けよう
無料のボランティアガイドをお願いするのがおすすめ!
建築物としても美しいかんなみ仏の里美術館の佇まい
館内にはボランティアガイドが常駐していて、お願いすれば無料でガイドをしてくれます。
筆者は仏像についての知識が乏しいのですが……。このガイドのおかげで仏像についての理解が深められました。
予備知識があれば美術館を何倍も満喫できますので、ぜひお願いしてみてくださいね。
保管されている貴重な仏像について理解を深める
まずは仏像について学ぶ時間
仏像を見る前に、まずは資料展示室へ。ボランティアガイドからのわかりやすい説明を受けながら、仏像の種類や役割、 その特徴などを学びます。このエリアは入場無料です。
「仏像」と一口に言ってもさまざまで、一括りにはまとめられないことがよくわかりました。
また、施設内でどれほど貴重な仏像が保管されているのかも目の当たりにし、なんだかドキドキしてきます。
いよいよ仏像とご対面!独特の展示方法とは?
仏像とただ向き合う特別な時間
仏像と向き合う静寂の時間
資料展示室を出た後はいよいよ仏像展示室へ。ここからはボランティアガイドも外れ一人。
仏像と静かに向き合う時間で、撮影もNGです(今回は取材のために特別に許可をいただきました)。
入室すると明らかに空気が一変します。薄暗い空間にライトアップされた仏像が並ぶ様子はただならぬ凄みを感じます。
重要文化財の阿弥陀三尊像など24体の仏像を展示
手前が静岡県指定有形文化財の薬師如来坐像
ここに展示されているのは、重要文化財の阿弥陀三尊像や、県指定有形文化財の薬師如来坐像など24体の仏像。近くでじっくりと眺めてみると、精巧なつくりに感動します。
いずれもとても貴重な物で、美術館のある桑原の人々の厚い信仰心に支えられながら大切に守られてきたことがわかります。
それぞれの干支の動物を付けた十二神将を鑑賞
十二神将の一つ、伐折羅大将
入り口右手に並ぶ仏像は十二神将と呼ばれる物です。頭にはそれぞれの干支の動物を付け、方位や時刻の守護神としても信仰されています。
ぜひ自分の干支を乗せている仏像を探してみてくださいね。筆者は戌年なのですが、発見した時はなんだかラッキーな気分になりましたよ!
かんなみ仏の里美術館で貴重な仏像と静かに向き合おう
貴重な仏像群と静かに向き合うと、心落ち着くひとときに。仏像についてあまり詳しくなかったとしても、美術品として鑑賞するだけで価値のある時間となります。
美術館の外には四季折々に変化する庭園も広がっているので、仏像鑑賞をした後に散策してみる過ごし方もおすすめですよ。
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かんなみ仏の里美術館へのアクセス
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【住所】 静岡県田方郡函南町桑原89-1
【駐車場】 あり(無料)
【営業時間】 10:00~16:30
【定休日】 火曜日、12月29日~1月3日 ※火曜日が休日の場合は、直後の平日
【公式サイト】 http://www.kannami-museum.jp
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。