見どころ溢れる「MOA美術館」絵画や国宝、能楽堂など多角的に芸術を楽しもう
熱海市|【更新日】2024年3月26日

展示されている芸術作品だけでなく、美しい空間や海を望めるロビー、バラエティに富んだ食など、さまざまな楽しみ方ができるMOA美術館。
熱海駅からバスで10分程度と近く、いつもたくさんの人で賑わいを見せています。今回は美術館の見どころや楽しみ方をご紹介!
目次
日本文化の情報を発信!巡るのが楽しいMOA美術館
山の中に建てられたため、横ではなく上下に広い美術館。
1982年に開館し、2017年にリニューアルオープンしたMOA美術館。ロビーや展示スペースの設計は、現代美術作家・杉本博司氏と建築家・榊田倫之氏が主宰する「新素材研究所」が担当。芸術作品はもちろん、空間など建物全体が見どころです。
日本文化の情報発信をするのはもちろん、地域交流や学校と連携した情操教育を推進するなど、さまざまな役割を果たしています。
エントランスから見どころがいっぱい
入り口から本館へ続く長いエスカレーター
エントランスが3Fにもあり、そちらから入館することもできる。
バス停を降りて目の前にあるエントランスを入ると、目の前に広がるのが長いエスカレーター。200mの通路を7基のエスカレーターで、本館まで上がっていきます。
アーチ型の壁面や天井は、ブルーやイエローにライトアップされていてキレイ。立ち止まって記念撮影をしたくなるスポットです。
天井に万華鏡が映るフォトスポット
万華鏡のデザインは1時間で一回りする。
エレベーターの途中にあるのが、直径20mの円形ホール。天井には万華鏡作家の依田満・百合子夫妻がデザインした、世界最大級の万華鏡が投影されています。ホールには台があり、そこに乗ると万華鏡をバックに撮影することも。ピアニスト・中村由利子氏が作曲した音楽が、バックミュージックに流れています。
こちらのホールでは最近、乃木坂46の「人は夢を二度見る」や、新しい学校のリーダーズの映画『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』の日本語吹替版はみ出しカバーソングのMVが撮影されたことで話題になっています。
春は桜が満開で美しいムアスクエア
季節によって景色が変わる楽しみも。
エレベーターを上がりきると、外にあるのがムアスクエア。彫刻家・ヘンリー・ムアのブロンズ像「キング・アンド・クイーン」が飾られています。相模灘を眺められるスポットで、訪れた人たちが記念撮影をする場所としても人気。
春になるとここからは満開の桜を見ることができます。一面に広がる桜を見に、この時期に行くのもおすすめ。
美術品が楽しめるロビーからギャラリー
180度大パノラマが楽しめるメインロビー
床には大理石の一種・寒水石が敷き詰められている。
メインロビーは相模灘、三浦半島、伊豆七島、房総半島などの景色が、180度の大パノラマで楽しめる空間になっています。真ん中に置かれてるのは光学ガラス・チェアーと呼ばれるもので、脚にカメラのレンズなどにも使われる透明度の光学ガラスを採用。まるで絵のような写真が撮れると、人気の撮影スポットになっています。
こちらのロビーには、チェアーをデザインした杉本博司氏の代表作「海景 熱海」も飾られています。
時期によって展示が入れ変わるギャラリー
展示は1〜2ヶ月に一度、入れ替わる。
展示は常設展はなく、基本的には期間限定で時期によって見られる作品が異なります。中は美術品がもっとも美しく映える空間を意識。
ロビーから展示室に続く通路は、敷き瓦を四半敷で配置して露地に見立てたデザインに。入り口の自動ドアは、木曽檜を用いた現代的な数寄屋の建築美を表しています。
ガラスが見えない⁉️驚きの展示スペース
触れそうと錯覚するほど、驚きの透明度。
SNSでも話題の展示スペース。一見、仕切りのない空間に見えますが、作品と鑑賞側の間には分厚いガラスがあります。実はこちらはガラスがないように見せた空間で、あまりに透明度が高すぎて頭をぶつけてしまう人もいるそう。
低反射・高透過合わせガラスで、向かい側の映り込む部分を黒漆喰の壁にしたことで、精度が高まりました。訪れた際にはぜひ作品に手を伸ばしてみてください。
常設されている国宝「色絵藤花文茶壺」
こちらはこの国宝を展示するために作られた特別な空間。
館内に唯一常設されている作品が、国宝「色絵藤花文茶壺」。野々村仁清氏の作品で、こちらは茶壺の中でも最高の傑作として名高く、京風文化の象徴的な作品と言われています。
江戸黒とも呼ばれる黒漆喰の壁で囲われた、高さ3mの展示ケースにディスプレイ。宇宙空間の中に作品が浮かんでいるようなイメージになっています。
現地発信!おすすめホテル・旅館は こちら
鑑賞後はお土産探しや食事を満喫しよう!
作家さんの作品も購入できる「the shop」
食器や小物入り、アクセサリーなどの工芸品を販売。
展示スペースを出るとあるのが「the shop」。オリジナルグッズをはじめ、伝統工芸作家による工芸品も販売されています。
工芸品と聞くと高価な印象ですがリーズナブルな作品もあり、気軽にお土産として買っていけるものも。中には1点ものもあるので、気になったら早めに手に取るのがおすすめ。
またこちらで期間展示される、尾形光琳氏の国宝「紅梅梅図屏風」をモチーフにしたグッズも取り扱っています。
茶の庭にある「茶室 一白庵」でのんびり
天気のいい日は、外でのんびりお茶を楽しむのもおすすめ。
建物を出ると茶の庭と呼ばれる日本庭園があり、竹林、石造の塔、光琳屋敷などの他に、食事を楽しめるお店がいっぱい。「茶室 一白庵」では茶道具を鑑賞しながら季節の和菓子と抹茶を味わうことができます。
他にも地産地消の日本料理を提供する「和食 花の茶屋」、霧下蕎麦を使用した「二條新町 そばの坊」なども。庭園をゆっくり散歩しながら、何を食べるか迷うのも良さそうです。
鎧塚俊彦シェフプロデュースのスイーツ店
ケーキはもちろん、キッシュやクロックムッシュなどの軽食も。
建物内にも食事を楽しめる場所があり、鎧塚俊彦シェフプロデュースの三ツ星レストランの「La Pâtisserie du musée par Toshi Yoroizuka」も。こちらで提供されるのはトシ・ヨロイヅカが美しさにこだわったスイーツです。
使われている食器は、人間国宝・室瀬和美氏がデザインした「色絵精華茶碗」と「色絵精華皿」。限定製作されたもので、美しい食器で食事が楽しめるのも美術館ならではです。
海を見ながらスイーツを食べられる「the café」
甘いソフトクリームと苦味のあるコーヒーは相性抜群。
海が一望できるカフェとしておすすめなのが「the café」。こちらで提供されるのは農林水産省有機JAS規格に合格、世界で5%しか流通していないスペシャルティコーヒー。
相模湾の黒潮から生まれた戸田塩を使った「塩キャラメルシフォンケーキ」や、ミルク、ミックス、抹茶から選べるプレミアムソフトクリームも味わえます。
全面ガラス張りの店内からは、海を眺めるゆっくりした時間を過ごすことができます。
芸術、食、景色に大満喫のMOA美術館
見どころが多く、半日いても楽しめる「MOA美術館」。人によってさまざまな過ごし方ができるのが魅力です。
展示も短期間で入れ替わるために、熱海に行くたびに訪れるのもおすすめ。家族、友達、恋人など、誰と来ても楽しめるスポットですよ。
MOA美術館へのアクセス
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【住所】静岡県熱海市桃山町26-2
【電話番号】0557-84-2511
【営業時間】9:30〜16:30
【定休日】木曜、※木曜日が祝日の場合は開館、展示替え日
【公式ホームページ】https://www.moaart.or.jp/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。