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築90年の洋館をリノベーション。小田原「薬膳喫茶KURA」でご自愛タイムを

小田原市|【更新日】2024年3月22日

築90年の洋館をリノベーション。小田原「薬膳喫茶KURA」でご自愛タイムを

2023年9月のオープン以来、建築好きを中心に県外からも熱い注目を集めるお店が、小田原・箱根板橋にある「薬膳喫茶 KURA」。

築約90年の歴史ある建物を、当時の趣を残してリノベーションした素敵な空間で、地元の食材をふんだんに使った薬膳ランチをいただきましょう。

目次

床や天井の隅々まで堪能したい、物語のある空間

昭和7年に建てられた一般家屋をリノベーション

薬膳喫茶KURA1

建物の魅力を生かした和洋折衷の空間

「薬膳喫茶 KURA」がある板橋エリアは、戦国時代に北条早雲が小田原に城を築いた際、京から大工、石工、木工などの職人を呼び入れて住まわせたという“職人のまち”。

箱根板橋駅から歩いて4分ほどの場所に、通りでひときわ目を引く「薬膳喫茶 KURA」の建物「旧朝倉邸」があります。

薬膳喫茶 KURA2

こんなに美しい天井が当時のままだなんて…!

昭和7年(1932年)ごろ、左官屋の棟梁が自宅として建てたという洋館。

美しいたたずまいに引き寄せられて足を踏み入れると、床のタイルや天井など、各所に施された洋風の意匠が当時のまま残されています。

その趣に合わせて、国内外から照明や椅子などを調達。千葉の老舗喫茶店で使われていた椅子、駄菓子屋さんの陳列棚など、それぞれに物語のあるものを揃えたそうで、「建物が良いものを呼び込んでくれた」とマスターの飯山淳二さんは話します。

薬膳喫茶 KURA3

どの席にしようか迷っちゃいます

元は押し入れだった場所に、ソファがすっぽりとおさまったカップルにおすすめの席。こちらで向かい合っておしゃべりしていれば、自ずと距離も縮まりそう!

薬膳喫茶 KURA4

日当たりが良くて気持ちいい!

2階に上がると、大きな窓から光が差し込む気持ちの良い空間が広がります。

“元あったものをそのまま生かす”リノベーションが実現したのは、建物自体がしっかりとした造りだからこそ。今となっては貴重な窓ガラスや、90年経っても傾きのない床など、建築好きをうならせるポイントが多数。

薬膳喫茶 KURA5

物思いにふけるにはぴったり

2階の廊下の先にあるこちらの席は、お一人様の特等席!

ドイツ製のヴィンテージの椅子は、全身を包み込んでくれるような抜群の座り心地。お気に入りの本をお供に、ついつい長居したくなってしまいます。

薬膳喫茶 KURA14

席ごとに雰囲気が変わるので、何度も訪れたくなる!

また、テーブル席のほかにも座卓に座布団の畳部屋もあり、その昭和レトロな雰囲気に「おばあちゃんのお家に来たみたい!」と喜ばれているそうです。

おいしく“ご自愛”できる薬膳ランチを召し上がれ

旬の栄養をいただく「鶏肉と野菜のせいろ蒸し」

薬膳喫茶 KURA6

ご飯にとろろがついているのも嬉しい!

メニューは、少しクセがある印象の薬膳料理を食べやすくアレンジし、小田原の食材もふんだんに取り入れたランチ、スイーツ、ドリンクを多彩にラインナップ。

「鶏肉と野菜のせいろ蒸し」(1430円)は、季節の野菜と塩麹に漬け込んだ鶏むね肉を、2種類のソースでいただくランチプレート。

台湾で産後などの栄養補給として飲むチキンエッセンスからヒントを得たという「鳥滋養スープ」がついて、体の内側からじんわりと温まります。

薬膳喫茶 KURA7

食べたことのないお野菜にワクワク♪

紅心大根、赤芽芋、ハヤトウリ、すみれかぶ、菜の花など、目にも鮮やかで春を感じさせるお野菜。

味噌ナッツソース、小田原の干物を使ったバーニャカウダソースがお野菜そのものの甘みを引き立ててくれるので、一つずつじっくりと味わって。

ご飯は「ダイズライス」を使っているのもポイント。普通の白米よりもタンパク質豊富で、食後のだるさや眠気を抑えることができるそう。

美しく色が変化する薬膳茶

薬膳喫茶 KURA8

透き通るブルーのお茶にうっとり

食後は、その日の体調に合わせて選べる薬膳茶(660円)を。目の疲れが気になる時におすすめの「目爽茶(めそうちゃ)」を選びました。

こちらのお茶に配合された「黒クコ」は、眼精疲労予防に効果がある「アントシアニン」がブルーベリーの約20倍も含まれているとか!

薬膳喫茶 KURA9

少し待っていると…茶色に!不思議~

その黒クコが作用して、ティーポットの中のお茶がブルーからブラウンに変化。お味もクセがなく飲みやすいので、薬膳茶に馴染みがない方でも安心です。

セットの薬膳米粉クッキーも、それぞれどんな効果があるのか、メニューで見比べながらお好みの2種類を選べます。セミオーダーのような感覚で、満足感たっぷりのティータイムに。

薬膳喫茶 KURA10

グラスが繊細だと、仕草も自然と丁寧に…

おしゃれなアレンジティー・アレンジコーヒー(880円)も人気。

小田原の名産、片浦レモンが入った「オーガニックワイルドベリーハイビスカスレモネード」や、目の前で泡立てたミルクを注いで仕上げてくれる「アイスカフェソフィーチェ」など。

変わった形のグラスや模様が一つ一つ違うコースターもかわいいもの好きの心をくすぐります。

薬膳クラフトコーラを小田原みやげに

「薬膳で体調改善」実体験がお店づくりのベースに

薬膳喫茶 KURA11

ランチでは「薬膳煮込みハンバーグ」も人気

病院に気軽に行くことができなくなったコロナ期間、薬膳の知識で1~2年かけて体調を改善させた、という実体験を話してくれたのは、マスターの飯山さんと共にお店を営む共同経営者の前島真弓さん。

空き家となり取り壊しも検討されていた旧朝倉邸に出会い、地元の方が気軽に入りやすいお店づくりを開始しました。

薬膳喫茶 KURA12

爽やかでスパイシー。夏に飲みたい!

小田原や板橋エリアの魅力を発信する地域振興の取り組みも。

小田原の新たな名産として、”体の不調に優しく寄り添うコーラ”がコンセプトで、レトロな雰囲気のパッケージが魅力の「ゴジアイコーラ」(1300円)をオリジナルで製造。

店内では炭酸割のほか、チャイのような風味になる牛乳割りでも提供。人気メニューのひとつです。(660円)

今後も地元の食材で季節商品を作ったり、小田原に限らず地方の柑橘を使ったご当地コーラの製造支援などに力を入れていきたいそう。

薬膳喫茶 KURA13

箱根板橋、アツいですよ!

店頭では、オリジナルで制作した「板橋まち歩きMAP」を配布。

国登録有形文化財である「松永記念館」や「旧内野醤油店」、由緒ある神社やお寺が、歩いて1時間程度で回れる範囲に点在。「薬膳喫茶 KURA」がそんな街歩きの拠点になれば、と前島さんは語ってくれました。

「薬膳喫茶 KURA」から、ゆったり一日をはじめよう

薬膳ランチでお腹を満たしたあと、私もマップを片手にお散歩してみましたが、静かな住宅地に溶け込んだ歴史的建造物を見て回るのはとてもワクワクして、素敵な雑貨屋さんも発見!

賑やかな小田原駅周辺と比べると、板橋地区はまだ穴場。一駅でガラッと雰囲気が変わるので、ぜひ「薬膳喫茶 KURA」を中心に、ゆったりと時間が流れる一日をお過ごしください。

「薬膳喫茶 KURA」へのアクセス

  • 【住所】 神奈川県小田原市板橋649

    【駐車場】 あり

    【営業時間】 9:00~17:00

    【定休日】 火曜日、水曜日

    【公式サイト】 https://kura649.base.shop/

    ※ドリンクメニューはランチセットの場合100円引きとなります
    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

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ライタープロフィール

山本茉莉子

山本茉莉子

神奈川県藤沢市出身。10年間エンタメ&ライフスタイルニュースサイトのエディターを担当。現在は本業のWebディレクターと並行して、地元・湘南エリアのご当地ライターをつとめる。趣味は朝活、韓国トレンド収集、カフェ巡り。